<日記> <8・29>
・「スクエニ4コマ×3フェア」
ガンガンパワード、及びガンガンWING最新号の告知によれば、スクエニ系4コマを3作品集めた一連のフェアが行われるようです(右はガンガンWINGでの告知)。ここでいう3作品とは、当然ながら「勤しめ!仁岡先生」「ちょこっとヒメ」「WORKING!!」の3作品に他なりません。まず、来たる10月22日において、上記3作品のコミックス新刊が同時発売。これがまず楽しみです。具体的には、「勤しめ!仁岡先生」の2巻、「ちょこっとヒメ」の3巻、「WORKING!!」の4巻ですね。通例、ガンガンWINGコミックスは27日、ヤングガンガンコミックスは25日に発売されますが、今回はフェアに合わせて22日に3冊同時発売となるようです。
そして、この3つのコミックス合同で、ドラマCDの応募者全員サービスを行うもよう。「WORKING!!」のドラマCDはすでに発売されていますが、「勤しめ!仁岡先生」と「ちょこっとヒメ」は初のCD化となります。これもかなり楽しみですね。しかし、そろそろ「ちょこっとヒメ」は単独でドラマCDが出てもよい頃だとも思うんですが・・・。
そしてもうひとつ、次号の少年ガンガン(9月12日発売の10月号)において、内外からプロ作家を集めた4コマ企画「特上!GGグランプリ」を再び開催し、上記の3作品の作者すべてが参加するとのこと。しかも、「勤しめ!仁岡先生」の尾高純一は新作で登場。この「特上!GGグランプリ」は、かつてやった時もかなり面白かったので、再度の開催は大いに歓迎したいところです。この3人以外にもいい作家が参戦するといいな。
しかし、この3つの4コマをまとめて企画を行うとは、スクエニもようやく分かってきたような気がしますよ。この3つの4コマは、掲載誌はすべて違えどいずれもかなりの良作で、そんな良作を3つ集めて注目を集めようという企画は、大いに評価できます。この3つの中では、「WORKING!!」と「ちょこっとヒメ」はすでにかなりの人気を集めていますが、「勤しめ!仁岡先生」だけは、まだ若干知名度で劣っているようなところもあるので、これを機会に、他の2つと同等の人気を得られると嬉しい。
<8・26>
・「S線上のテナ」
きらら系では唯一の非4コマ雑誌「まんがタイムきららフォワード」から、初のコミックス「S線上のテナ」が今月27日に発売されます。作者はもちろん岬下部せすな。雑誌でもかなり推進されているようで、毎号のように表紙を飾り、コミックスの発売に際してきららWeb内に特設ページも作られました。今の「フォワード」で最大の人気作品であることは間違いないでしょう。個人的にも、このマンガは、「フォワード」で最も楽しみにして読んできました。元々、作者の岬下部さんは、エニックスでゲーム系4コマを手がけていた時代から好きでしたたし、芳文社に活躍の場を移してからも、その連載をずっと追いかけていましたので、久々に4コマでないオリジナルの連載が読めると知った時には、大いに嬉しかったものです。
内容的には、うーん、音楽を設定に採り入れたことが特徴のコメディ作品でしょうか。音楽が設定の中心ということで、なんとなく「ポリフォニカ」を思い出してしまうんですが、こっちの方は主人公が過激ないじられ方をします。岬下部さんの作品は、かわいい絵柄でありながら常に内容が微妙に黒いような気がするのですが(笑)、今回もそれは健在です。とにかく絵とキャラクターがかわいい。ヒロインの調律師・テナ様は、見た目小学生くらいにしか見えないちっこいゴスロリさんですが、日本で出会った青年のキョースケ(響恭介)を徹底的に下僕扱いし、彼の家に勝手に住み着き、非道なまでの扱いでこき使います。そのツンツンツンツンツンツンデレぶりがなんとも言えません(笑)。作者が女性だけあって、毎回のごとく色々なコスチュームを見せてくれるのも楽しい。
一方で、「調律師」「命の譜面」などといった、音楽的要素を採り入れた設定とストーリーも中々に面白い。きらら系だと美術系の4コマはいくつか目立ちますが、音楽というのは中々新鮮でよいかも。最近はフォワードも月刊化されて久しく、毎月のページ数も多く、今きらら系で最も勢いのある連載かも知れません。さて、今回の更新は、実は随分前から書こうという予定があったのですが、「この『S線上のテナ』のコミックスがいつか近いうちに発売されるだろう」と思って、それを待って執筆することにしたのです。祝「S線上のテナ」コミックス1巻発売記念更新です。発売に合わせて、「実はかつて作者がこんなマンガを描いていた」という事実を知ってもらい、岬下部さんの初の非4コマコミックス発売に対するいやがらせ、もといはなむけにしようと思ったのです。いや、決していやがらせではありません(笑)。
まんがタイムきららWeb・「S線上のテナ」特設ページ
まんがタイムきららWeb
岬下部せすなさんのサイト「MS-WEB」
岬下部せすな先生応援フェア☆「S線上のテナ」1巻・「えすぴー都見参!」2巻同時発売記念!(とらのあな)
「まんがタイムきらら」応援☆ドキドキビジュアルフェア開催!(とらのあな)
<8・22>
・たかひろ的研究館オフライン計画。
ここ数日、行きつけのサイトの多くが、コミックマーケット(コミケ)への参加の様子を日記などに書いていたりしたので、それを見て回るのが中々面白かったです。普段、創作系のサイトもよく回るのですが、そこではサークル参加しているところも多く、前日の告知や後日の結果報告を見て回るだけでも非常に面白かったです。一般で参加しているサイトもかなりあり、リアルタイムで実況しているところもあったりと、ここ数日かなり楽しませていただきました。わたし自身は、昔からコミケにはほとんど参加したことがなく、二次創作系の同人誌にそれほど大きな興味がないのと、そんな心境でさすがに岩国から東京まで仕事を休んでまで行くことはまず考えられないので、今でもほぼ無縁の状態が続いています。かつては、ガンガン系だけはカタログでちょこっとチェックするくらいのことはしていたんですが、今ではそれすらもやらなくなってしまいました。もし、今回行った人がいるなら、どんな様子だったのか知りたいですね。
しかし、このサイトを始めて以来、いつかはコミケにサークル参加しようと考えるようになりました。そもそも、このサイトは、あまりアクセス数などは考えておらず、「のちのちまで残るコンテンツ(記事)を創りたい」という意図で常々やっていますので、かなりまとまった数の記事が出来てきた今、紙媒体の同人誌という形でも残したいかなと思うようになりました。いかんせん、インターネット上の電子媒体だけでは、後に残すにはあまりにも不安定ですし、いずれはこのサイトと並行して、年一回くらいのペースで同人誌を出して、そちらでもまとめていきたい、と。
ただ、今のところ同人誌の作り方などまったく分からない状態なので、それを一から作っていくとなると、相当に大変そうです。サイトの更新も並行して行わなければならないし、手早く実現するのは難しいかもしれません。少なくとも、次の冬コミに出るのはまず無理。出るとすれば、一年後の夏コミか、あるいはその次の冬コミくらいになりそうです。今から実現に向けて少しずつ準備を進めていきたい。
<8・19>
・コミックスでの描き直し、差し換え。
連載マンガでは、雑誌での掲載内容と、その後のコミックスでの内容が、異なることがよくあります。大抵は、雑誌での原稿が締め切りに追われ、時間のない中で書いたために、完成度が低かったもの、あるいはまともに載せられなかったものを、コミックスで描き直して出す、というものです。これは、非常によくあるケースで、場合によってはほとんど全部描き直してある場合もあるほどです。
それとは別に、雑誌連載後、コミックス収録時に、作中の設定やストーリーを変更することが決まってしまったため、それに応じて描き直すケースも、たまに見られます。中には、雑誌掲載時の内容が、何か問題を引き起こしてしまったために、コミックス版でそれを変更せざるを得なかったケースもあります。「BASTARD!!」の鈴木土下座衛門事件などは、その代表的存在だと言えるでしょう。 しかし、上記のいずれにも該当せず、「一体なぜ描き直されているのか」よく分からないケースがあります。おそらくは、作者個人の完成度へのこだわりか、編集者による手直しへの要請か、そのあたりだと思うのですが、一読者にはそのあたりの事情は分かりません。
実は、たまたま、ヤングガンガン連載の「咲 -saki-」の雑誌ページを保存していたのですが、のちにコミックスを読んでみたところ、いきなり絵が変わっているページがあることを発見しました。雑誌掲載時の絵が特に乱れているわけでもないのに、なぜ差し換えられているのか全く分かりません。これは、作者小林立による、自らの作画への独特のこだわりなのでしょうか?(笑)
<8・15>
・やっとワるきゅーレが終了。
今月のガンガンで、ようやく長い連載だった「円盤皇女ワるきゅーレ」が終了しました。決して面白いとは言えないような平凡なマンガで、長期連載させるような作品でなかったことは明白でした。単に、アニメを中心としたメディアミックスでの企画に支えられた連載であったと思います。この「ワるきゅーレ」、そもそもなぜガンガンで連載されることになったのか、その経緯からしてよく分かりません。元々、TVアニメの企画が最初にあり、メディア展開のひとつであるコミック版の連載先を探して、ガンガンがそれを引き受けたようです(ウィキペディアの該当項目では、「ガンガンの連載マンガがアニメ化された」という記述になっていますが、これは明らかな誤りです)。そんな経緯で始まった連載ですから、多くのガンガン読者にとって、最初からさほど興味の惹かれる作品ではありませんでした。どう見ても外部からのメディアミックス企画であり、ガンガンやスクエニの雑誌とは縁の薄い存在で、作品のイメージもそれまでのガンガン系作品のイメージとはかけ離れており、そのため長期連載にもかかわらず非常に印象の薄い作品だったのです。
これまで、ガンガンの感想サイトやブログをいくつも見てきましたが、このマンガの感想を書いているところは、ほとんど見かけませんでした(全部の感想を書くサイトはのぞきます)。ガンガン読者同士の間でも、このマンガが話題にのぼることが、果たしてどれだけあったのでしょうか。ほとんどなかったように思います。どの読者にとっても、「TVアニメのマンガ版が、たまたまガンガンで連載されている」といった程度の存在でしかなかったのでしょう。コミックスが売れたという話もほとんど聞きません。
そして、そんなマンガが、かれこれ5年にも渡って長期連載してしまい、ガンガンの一角を占め続けたわけですから、それだけでもうガンガンの誌面の魅力が半減したことは間違いありません。こういう、熱心な読者にはさほど読まれない、まるで関心を抱けないような連載が、いつまで経っても終わらないというのは、本当に最後まで不満でしかありませんでした。アニメの人気もとっくの昔に冷めており、その上で読者にとってもさほど魅力のない連載が、なぜいつまでもいつまでも長く続いてしまうのか。このところのガンガンは、本当に平凡で味気ない連載が、いつまでも終わらないという状態がずっと続いていますが、この「円盤皇女ワるきゅーレ」の連載は、その中でも最たるものだったと思います。
重ねて聞きたいところですが、このマンガが、ガンガン読者の間で積極的に話題になったことがあるでしょうか。それほどまでに読者の関心の乏しい、まったくどうでもいい連載だったと思います。
<8・12>
・Gコレショップとコミックカレンダー2008
どうも、今回のGコレショップ(新作グッズの誌上通販)はあまりぱっとしなかったような。一年前の前回は、かなりほしいと思ったものがいくつもあって、実際に買って、今でも現役で使っているものも多いです。まほらばのパスケース、dearの時計、ちょこっとヒメの財布、スパイラルのマウスパッドと、どれも全部使っているのです。しかし、今回のGコレは本当にぱっとしないような。グッズの数も種類も少なくなっているような気がするし、ちょっとほしいと思えるような意外性のあるグッズもあんまりない。買うとすれば、ぱにぽにのブックカバーくらいかなあ・・・。
それともうひとつ、これも毎年恒例の、来年度発売のコミックカレンダーのラインナップもいまいちぱっとしない。具体的には、「鋼の錬金術師」「スパイラル・アライヴ」「キングダムハーツ」「WORKING!!」の4つなんですが、なんとも新鮮さに欠けます。「鋼の錬金術師」も「スパイラル・アライヴ」も、人気マンガであることは確かなんですが、前年以前からカレンダーのラインナップにありましたし、何より原作が長期連載もので、今年に入ってさほど新しい動きがないので、新鮮さに欠ける感は否めません。
逆に、今年に入ってブレイクしたような、今最も人気を博しているような作品のカレンダーがない。アニメ放映中で今が人気も絶頂のはずの「ながされて藍蘭島」がないというのは、本当に意外です。「瀬戸の花嫁」もありませんし、「ZOMBIE-LOAN」もない。秋からアニメ放映予定の「BAMBOO BLADE」もないですね。
その上、ラインナップ4つのうち3つがガンガンの連載マンガです。これは、いくらなんでも偏りすぎではないでしょうか。WINGもGファンタジーもひとつもありません。WINGの方は、アニメ放映中の「瀬戸の花嫁」はカレンダーになりそうな最有力候補ですし、それ以外でも何かカレンダーに出来そうなものはありそうです。Gファンタジーの方は、これまたアニメ放映中の「ZOMBIE-LOAN」以外に、昨今の執事ブームに乗って爆発的にブレイクした「黒執事」があってもよさそうなものです。ヤングガンガンでも、「WORKING!!」以外にまだまだ候補がありそうです。まあ、「WORKING!!」もヤングガンガンでトップクラスの人気マンガなので、これはこれで十分なのかもしれませんが・・・。
総じて、スクエニでも最大の人気マンガが揃うはずの、来年度のカレンダーのラインナップとしては、随分と新鮮さに乏しく、正直がっかりしてしまいました。というか、「キングダムハーツ」とか、カレンダーにするほど人気があるんでしょうか。よく分かりません。わたしが、あえてこの中で買うとすれば、やはり初のカレンダー化となる「WORKING!!」でしょうか。「スパイラル」も好きですが、過去に何度か買ったことがあるので、新鮮味では一歩劣りますしね。
<8・8>
・筒井さんの復帰はあるのか。
つい先日、少年5人がホームレスに火をつけて殺人未遂で逮捕された事件がありましたが、これを見て筒井哲也の「ダズハント」を思い出したのは、わたし以外にも何人かいるかもしれません。「ダズハント」は2002年発表の作品ですが、未だに現代性は失われてませんね。さすがに、筒井さんのマンガは、社会問題に対する見識の深さが違う。この事件に関してのブログの記事を見ると、まず少年たちの非道に対する怒りの声が圧倒的で、親の責任や教育の責任にする人も見られますが、問題はそんなに単純なものではないです。そもそも、このような「ホームレス襲撃」という行為は、おそらくはどこでも恒常的に起こっているはずなのです。今回は、たまたまあまりにもひどすぎる事件だったので、全国規模のニュースになっただけで、実際には報道されないケースが圧倒的に多いのだと思われます。もう5年も前に筒井さんのマンガで描かれているわけだから、その後も事態は全く変わっていないわけですね。
さて、それはともかく、筒井さんのマンガの話ですが、ヤングガンガンでの前作「マンホール」の連載が終了して以来、次回作が長い間ありません。あれだけ優秀な連載を手がけたのだから、早期に次回の連載が始まると思っていたのですが、どういうわけかまったく音沙汰なしになってしまいました。スクエニ以外の出版社で執筆したという話も聞きませんし、もう商業誌で見ることはないのかと思っていましたが、今回久々にサイトをのぞいてみたところ、久々にWebコミックの新作がアップされており、さらにはその作品のあとがきで「商業誌での新規連載作品に向けて、いろいろと準備中」との記述がありました。またヤングガンガンで復帰されると嬉しいですね。
それともうひとつ、筒井さんは、この3月にフランスの出版社に招かれ、パリのあちこちでサイン会を行ったそうですが、その時のインタビュー記事がサイトに載っています。内容を見ると日本よりもフランスの方ではるかに高い評価を得ているようで、これはいかにも筒井さんらしいと思ってしまいました。このような社会派の作品を観賞する力は、フランス人の方が高いように思えます。
筒井哲也Webサイト「STUDIO221」
筒井さんのフランスでのインタビュー記事
<8・5>
・WINGが薄すぎる。
先月、今月と2カ月続いて、ガンガンWINGが非常に薄い状態が続いています。これは一体どういうことでしょうか。
元々、お家騒動で致命的なダメージを被って以降のガンガンWINGは、雑誌の連載ラインナップを揃えることに常に苦労しており、おしなべていつでも薄いままでした。しかし、ここ最近の薄さは、これまでと比べてもさらに大幅に薄いと感じるほど顕著なものでした。書店で手に取った時にもかなりの違和感があり、他の月刊マンガ誌との比較でも、随分と寂しい思いをしてしまいました。ここまで薄くなった直接の原因は、やはり2006年の「1年間連続新連載」の不成功でしょう。これまで、WINGを支えてきた長期連載陣の終了を受けて、その補充として1年間も続けて毎号新連載を行いましたが、そのほとんどはすぐに終了してしまった短期連載であり、単に数合わせの見掛け倒しでしかありませんでした。一方で、成功して雑誌に定着した新連載は、「ちょこっとヒメ」「東京☆イノセント」「夏のあらし!」の3つしかありません。その上、その後も長期連載陣が次第に終了を迎えており、さらにラインナップが薄くなっています。今では、わずか14ほどの連載しかなく、その上次回でさらに長期人気連載の「ショショリカ」が終了してしまいます。かつて1年間も連続して新連載を行ったとは思えないほどのラインナップの貧弱さです。「1年間連続新連載」の時期には、それまでの長期連載陣の終了と、誌面の大幅な変化についていけず、購読をやめた読者もかなりいるみたいですし、その上でこの状態では、新規の読者を呼び込めたとも言い難い。「1年間連続新連載」の失敗は明らかでした。
しかし、先ほども書いたとおり、元々WINGという雑誌は、お家騒動以来おしなべて薄い誌面なわけで、根本的な問題は、WINGという雑誌そのものの弱さにあります。正直に言えば、今まで一度たりとも、騒動前のクオリティを回復できた時はなかったように思います。つまり、そもそも雑誌の基盤が弱いままだったのです。それでも、2003〜2005年あたりは、騒動以前にこそ劣るものの、比較的良作が揃った安定期が続いていたため、雑誌の基盤が弱いという問題が、ずっと先送りされてきたのでしょう。それが、安定期以降の「1年間連続新連載」が失敗に終わった今になって、顕在化してきたのではないか。
今の誌面の薄さは、当面何らかの新連載を投入することで、一時的には解決するでしょう。しかし、それだけでは、雑誌の基盤の弱さは解決されておらず、なんとも心もとないままなのです。まず、しっかりとした実力派新連載を何本も投入し、かつ連載本数を恒常的に増やして安定したページ数を確保しないかぎり、この状態は根本的な解決を見ずにいつまでも続くと思います。
ただ、それが出来るほどの体力が、もうWINGには残されていないのではないかと思われるところもあります。そうなると、遅かれ早かれ廃刊が現実味を帯びてくるのではないかと、それが非常に心配なのです。
<8・1>
・マッグガーデンがプロダクションI.G.の子会社化。
少し前のニュースですが、このニュースは、まさに想定の範囲内の話でした。前年の赤字転落のニュースから、もうマッグガーデンは非常にまずい状態に陥っていることは明白でしたが、ここに来てついにプロダクションI.G.の子会社となってしまいました。ここ最近のブレイドは、プロダクションI.G.の作品のメディアミックスが目立ち、あるいはコナミとのメディアミックスも目立つ誌面で、赤字転落でどちらかと経営統合してもおかしくない状態でした。プロダクションI.G.との今回の動きも、最近はかなり噂にのぼっていましたし、今回の出来事もまったくもって予想できる範囲内だったと言えます。この動きは、あまりマッグガーデンやコミックブレイドを知らない人には、単なる経営統合に見えるかもしれませんが、実際には、赤字続きで徹底的に追い詰められたマッグガーデンが、最後にプロダクションI.G.に救済されたというのが実情です。元々、マッグガーデンの雑誌作り、作品作りは、かつてエニックスであれだけの全盛期を作り上げたとは思えないくらいの粗雑なもので、悪い意味でマニアックでオタク向けなだけで、中身のない作品ばかりの雑誌になってしまいました。新人の発掘にも消極的で、有力な新人は数えるほどしか出ず、初期作家がいなくなれば、もう後が続かない状態に陥っていることも明白でした。
それを、かつてはエニックスから引っ張ってきた人気作品のアニメ化のみで持たせていましたが、「ARIA」以外はほとんど成功せず、やがてアニメ化できる作品もなくなってしまい、以後は他社(コナミやプロダクションI.G.)の作品のメディアミックスに終始することになってしまいました。ここ最近のブレイドは、ほとんどメディアミックス雑誌と化していたと言っても過言ではありません。したがって、メディアミックス先のひとつであるプロダクションI.G.との経営統合は、むしろ非常に自然な流れです。いずれこうなることは、誰の目にも明らかだったと言えるでしょう。
かつてのエニックスお家騒動で、ガンガンとブレイドのふたつに割れた旧エニックス編集陣でしたが、ガンガンは決していい雑誌とは言えない状態が続いていますし、ブレイドはブレイドでもうそれ以上に徹底的に追い込まれている状態になっています。これでは、結局どちらも成功はできなかったということになりますし、かつての読者にとっては、どちらに向かっても決して幸福にはなれなかったということになります。(あえて言えば、もうひとつの離脱組である一迅社が唯一の成功ですが、こちらに付いて行った人は、かなりの少数派でしょう。)
<7・29>
・天使(悪魔)試験物という謎ジャンル。
前から思ってはいたんですが・・・スクエニのマンガには「天使(悪魔)試験物」というジャンルが存在でもしているのでしょうか?
どんなマンガかというと、天界(あるいは魔界)から天使(悪魔)が人間界に試験や修業のためにやってくるという話。大抵の場合、人間を助ける(悪魔の場合だと人間を誘惑する)ことで試験に合格し、晴れてもとの世界に帰るという流れのストーリー。こういう設定のマンガが、常に一定の割合で見られる。とりわけ新人のマンガに多い。新人のマンガだと、いわゆる「退魔師もの」がやたら多いんですが、その次くらいにこの「天使・悪魔試験もの」が多いような気がします。最近でも、まずはガンガンパワードで「天真愛譚」「ハザマノウタ」なるふたつの天使・悪魔ものが登場。なんでここまでこの手のマンガが連載されるのでしょうか。そして、ガンガン本誌の方でも、「紅心王子」が読み切りから連載に昇格。ガンガンWINGやGファンタジーでは、今現在の連載ではありませんが、かつてはこの手の連載や読み切りがよく見られました。中には、ガンガンWINGの「がんばらなくっチャ!」のような印象に残る怪作もありましたが(笑)、大抵の場合は、かなり平凡でありきたりな作風に終始しています。それも、新人の投稿作や読み切りに、やたらこの設定のマンガが多く見られるのが気になるところです。
個人的には、あまりこのような特定のジャンルに偏るのは良くないと思っているんですが、どうなんでしょうか。ただ、ガンガンの新連載である「紅心王子」。これはかなりよさそうです。ガンガンでは久々の中性的な作風で、丁寧な作品作りが感じられます。このまま行けばかなりの良作になるかも・・・。これは久々に期待しておきましょう。
<7・25>
・「ブレイド三国志」と「ろりぽ∞」の違い。
今月号のガンガンから、ついにあの「ブレイド三国志」が本連載化してしまいました。残念ながら、予想通りの面白いとは言えない内容で、それどころかあまりにもバカバカしい展開に終始しており、今後の連載も大いに不安視される状態です。なぜこれが本連載化されるのか、今のガンガン編集部の決定が不思議でなりません。
このマンガの何が良くないかと言えば、とにかくバカバカしいことを大真面目にやっているという、そのくだらなさですね。毎回毎回バカバカしい設定、バカバカしい展開のオンパレードで、このようなストーリーを作る原作者の方に大いに問題があることは間違いありません。しかし、このような「バカバカしいことを大真面目にやる」マンガとして、ComicREXに連載中の「ろりぽ∞」があります。しかし、こちらのマンガは、「ブレイド三国志」とは正反対に、とにかくやたら面白いのです。一体何が違うのでしょうか。
「ろりぽ∞」の場合、確かにバカバカしい行為は多いのですが、それらはすべて、作者によって厳密に作られた「ネタ」であって、純粋に読者を笑わせることを目的としています。そのネタの取り入れ方が実に巧みなため、思わず笑ってしまうことも多く、それが作品の面白さにストレートにつながっています。
しかし、「ブレイド三国志」はそうではありません。「ブレイド三国志」のバカバカしい行為は、ほとんどの場合、作者はバカバカしいと思って描いてはおらず、むしろ大真面目に描いているのです。だが、それがあまりにも非現実的でつじつまの合わないことばかりで、あまりにもバカバカしさを感じてしまい、読者の失笑を誘っているのです。つまり、「ブレイド三国志」のバカバカしい行為は、読者を笑わせているのではなく、読者に笑われているのが現状なのです。これでは、悪い意味でのネタマンガとして歪んだ楽しみ方は出来るかもしれませんが、真面目に読むならば到底楽しめるものではないでしょう。はっきりいって、これほど誰が見てもおかしいと分かるような連載を、再開するというのは信じられません。あるいは、最初から本連載化することは決まっていて、読者の反応など完全に無視しているかのような印象もあります。今後のガンガンの、最大の不安要素であることは間違いないでしょう。
<7・22>
・「サンディエゴ コミック コン インターナショナル 2007」のスクエニ進出記事。
なんでも7月に上記のようなコミックイベントが開かれるらしいのですが、そこにスクエニも出展するようです。右の画像が出展される具体的な作品群らしいのですが、この中にいくつか不可解にも思える作品があるような気がします。
まず、右の画像には、合計で12の作品が含まれています。皆さん、どれだけの作品が分かるか試してみてください。全部分かったらかなりのスクエニ通でしょう。正解は、画像をクリックしたリンク先で紹介しています。
・・・さて、解答が分かったところで、少々不可解に思える作品について。
まずは、何といってもD線上のアリスですね。かつて、ガンガンWING読者を散々苦しめたエロ全開の怪作です。こんな評判の悪かった作品が、まさか海の向こうのアメリカで紹介されるとは、到底信じることが出来ません(笑)。スクエニは何を考えているのでしょうか。
「D線上のアリス」もそうですが、「666(サタン)」もちょっと。ガンガンではあまりにも平凡な作品で、決して大きな人気を得られていません。これをあえて出展作品に入れることもないように思えます。
そしてもうひとつ、極めつけが、「アクエリアンエイジ オリオンの少年」でしょうか。これは、かつてステンシルで連載されていた極楽院櫻子さんの作品で、同名のトレーディングカードゲームを原作に持つマンガです。しかし、さほど完成度は高くなく、ごく平凡な女性向け少女マンガとして終わった感があります。同じ作者の作品ならば、ヤングガンガンでの現行連載である「セキレイ」の方がよいと思うのですが、どうでしょうか・・・。もしかすると、原作ゲームの海外展開と関係しているのかもしれません。しかし、これらも含めて、ここに選ばれた作品群には、ある一定の共通点があるような気がします。それは、「バトル、もしくはエロ(萌え)要素が強く出たマンガ」であるということ。いずれにも該当しないのは「スパイラル」程度で、それ以外は、バトルものとして「鋼の錬金術師」「E'S」「機工魔術士」「KAMUI」「ZOMBIE-LOAN」「666(サタン)」「黒神」「オリオンの少年」、エロ・萌え重視作品として「これが私の御主人様」「D線上のアリス」「壮太くんのアキハバラ奮闘記」が該当します。
逆に、スクエニ系でも特有の、「ゆる萌え」とも呼ばれる癒し系・和み系のマンガ作品、「まほらば」や「ぱにぽに」「dear」「ちょこっとヒメ」のようなマンガはありません。これは、理由がはっきりしていて、そういうマンガは日本以外ではまだ受けないからです。アメリカのみならず、それ以外の欧米各国、あるいはアジアの韓国や中国でもそうで、受けるのはまずバトルものです。あるいは、ラブコメやエロコメですね。総じて日本で10年前、20年前に流行ったものが、今海外で流行っているというのが現状です。逆に、それ以降に生まれたゆるゆるな萌え作品は、まだ部分的にしか人気を得ていないようです。「あずまんが大王」はまだ人気があるようですが、それ以外の萌え4コマの話題はあまり聞きませんし。
そして、これは、出展作品に「666(サタン)」や「D線上のアリス」が含まれている理由なのかもしれません。特に「666(サタン)」は、かつて台湾で作者がサイン会をした時にも大盛況だったらしいですし、日本では平凡すぎて受けないような作風でも、海外では人気が期待できるのかもしれません。
しかし、個人的には、本当にスクエニらしい独創的な作品である、上記のような作品も出展して欲しかったと思いますし、それがひとつも見られないのは、正直ひどく残念に思いました。
<7・18>
・桐原いづみは良いなあPart2。
なんかこのところ、こういうマンガばかり紹介してますが気のせいですか? 先日、あれだけ「ムカンノテイオー」のコミックスを熱心に紹介したのに、あんまり反応が返ってこなかった反動なのか・・・。まあ、今まで散々こういうマンガばかり紹介してきたわけだし、今更ですね。先月「ひとひら」の新刊が発売されたばかりの桐原さんですが、今月はコミックブレイドMASAMUNEで連載中の「白雪ぱにみくす!」のコミックスが出ました。「ひとひら」や4月発売の「ココノカの魔女」とはかなり雰囲気の異なる、割と賑やかな感じのコメディ。桐原さんのマンガの中では、割とオーソドックスな(よくある)設定のマンガかもしれません。
しかし、やはり桐原さんだけあって、他の同系のマンガからは一歩抜け出した面白さがありますね。ストーリーが常に動いている感じで、すらっと最後まで読めて、飽きがこない。キャラクターもぱっと見は類型的に見えて、実はかなり個性的で、ちゃんと役割分担も出来てる。ヒロインである白雪は魔界のお姫様で、攻撃的で豪快な性格ながらちょっとだけデレも入るという、いかにも今時の典型的なツンデレ系キャラクター。彼女の爽快な言動も魅力的ですが、個人的には、主人公の妹である真子(シンコ)の方も面白いかなと。いわゆる不思議系のキャラクターなんですが、非常に強い芯を持っていて、周囲の言動に左右されない前向きな性格で、実は彼女がストーリーの起点になることも多い。これはかなり惹かれるところがありますね。主人公である兄(ミドリ)との間の、強い絆を感じる関係もぐっと来るものが。あとは、なにげに白雪のお付きのフクロウも、要所要所でいい味を出してます。設定の表だけをみるとオーソドックスでよくあるマンガにも見えますが、さすがに桐原さんのマンガだけあって、かなり読めるものになっていると思います。
このマンガも、今のブレイド(マッグガーデン)では数少ない読めるマンガのひとつですが、今号をもって掲載誌のMASAMUNEが休刊ということで、今後の動向が少々気がかりです。人気マンガだし、中断することはないと思うんですが・・・。
ECLIPSE 桐原いづみ+KEIG Website
マンガ一巻読破「白雪ぱにみくす!」
<7・15>
・「五日性滅亡シンドローム」
なにか最近、この手の萌え系4コマの新刊をよく紹介しているような気がしますね。多分、こういったマンガが、自分の本来の趣味に合っているのではないかと。
最近では、あのお家騒動以来、スクエニ系が今ひとつ自分の趣味に合わなくなってきたので、ともすれば芳文社のきらら系に逃げたいと思うことがあったりなかったり。いや、もちろんスクエニ系から離れることはないです。しかし、たまにそんなことをしばし思うことがあるのです。さて、今回紹介する「五日性滅亡シンドローム」ですが、作者がイラストレーターとして有名なヤスさんということで(「わたしたちの田村くん」「とらドラ!」)、連載中から一応知ってはいたんですが、当初はコミックスまで買う予定はありませんでした。最初にとらのあなに行ったときもその時は買わずに、後になって思い直して買ったくらいですね。なんで買ったかというと、ずばり表紙買い(・・・)。なにか芳文社きらら系には、買いたいと思わせる表紙のコミックスが多いような気がします。そう言えば「落花流水」も表紙で買ったような記憶が・・・。
肝心の内容ですが、なぜか「世界があと5日で終わる」という噂が立ってしまった街で、それぞれの日常を描いたお話。あんまり滅亡への危機感はない話で、全体的には普通のコメディ4コマになっている話も多いですね。ただ、それでも要所要所でちょっとシリアスだったりしんみりだったりする話があるのがよいかな。コミックス一巻は、「不二編」「死神編」と大きくふたつのパートに分かれていて、それぞれ主人公や登場人物が異なるんですが(共通する世界観なので、両方に共通する人物もいる)、最初の「不二編」の方が、ちょっとそんな感じの話が多くてよかったです。「死神編」の方は完全にコメディ調で、これはこれで面白かったですけど。
このマンガも、前回の「棺担ぎのクロ。」同様に、ストーリーのある4コマで、通例読むのに時間がかかる4コママンガの中では、これは割とさらっと読める話になってます。やっぱりこういうタイプの4コマの方が好きですね。こういうストーリー性重視の4コマが、もっと出てくるといいなあと思いました。
<7・11>
・「棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜」(2巻)
このマンガの1巻について採り上げたのは、去年(2006年)の3月です。以来、1年と3ヶ月もかけての続刊が、ようやく出ました。この手の4コママンガが、1年に1冊程度しか コミックスが出ないのは承知の事実ですが、このマンガの場合、もう1年をさらに超える月日が経過しています。雑誌での休載がかなり多いこともあり、随分と待たされることになりました。内容は、相変わらず非常によいですね。今回は、前巻よりもさらに暗い話もあったりして、全体的にかなりシビアな内容でした。とはいえ、それでもなおも暗くなりすぎずに読めるのは、やはり1つの4コマごとの明るいネタとのバランスがよいからですね。相変わらずカラーページも素晴らしい。
ストーリーも今回はかなり動いたようで、そちらでも見ごたえがありました。主人公クロの過去の内容が明かされたのと、クロの帽子の贈り手となった黒い旅人との出会い、そしてクロ同様に魔女の呪いを受けたもうひとりの少女の話と(この話がもっとも悲痛だった)、作品の軸となる話が何本も見られたことで、作品の全体像が少しずつ見えてきたような感じです。もっとも、まだまだ魔女そのものの正体は分からなかったりと、肝心のところはまだまだ明かされておらず、これからのストーリーにも期待が高まります。さて、今回のコミックスも非常に良かったこのマンガ、今の芳文社きらら系作品の全体の中でも、まず最有力作品だと思っています(同じきゆづき作品の「GA」も捨て難いですが)。これほどのマンガは多くありません。4コママンガ読者の間でも(あるいはマンガ読者全般の間でも)評価が飛び抜けて高く、次期アニメ化も最有力候補だとも思いますが、唯一、4コマゆえにあまりにも発刊ペースが遅いのが気になります。ストーリーものであるがゆえに、他の4コマ作品のように、単純な4コマネタだけでアニメ化するわけにもいかず、それだけが少々心配ですね。
今回も、例によって「とらのあな」で購入したのですが、やたら入荷冊数が多かったうえに、特典としてカラーのメッセージシートと、きゆづき作品全体の特典でしおり(3枚でコンプリートで1つの絵になる)という充実ぶり。とらのあなの芳文社への優遇度は尋常ではありませんが、きゆづき作品のそれはさらに顕著です。しかし、メッセージシートはともかく、3枚コンプリートのしおりは、真ん中の1枚が早々と品切れになっていて、がっかりしました。衝動的に既刊のクロとGAを買ってコンプリートしようとしなくてよかった(笑)。
<7・8>
・カザマアヤミさん情報。
少し前の話ですが、かつて少年ブラッドに掲載された、カザマアヤミさんの「幻燈師」シリーズが、オンライン上でも読めるようになっています。今のところは、シリーズ最初の読み切りだった「キミに魅せる空」のみの掲載ですが、一カ月ごとにシリーズの続編が順次公開されるようです。次回の公開は7月の中旬で、第2作「ラストプラトニックブルー」。ここまでは、かつてのブラッドですでに掲載されたものですが、第3作以降は、なんと新作が公開されるとのこと。これはかなり楽しみです。そして、それらをまとめたコミックスも秋頃に発売予定。これも本当に楽しみです。
とりあえず、第一作は今からでも読めるので、未読の方は是非。それともうひとつ。これはかなり遅い紹介になってしまいましたが、先々月の「まんがタイムきららフォワード」で掲載された読み切り「なきむしステップ」。これもいかにもカザマさんらしいマンガで面白かったです。こちらも「幻燈師」シリーズに近い、いや、よりストレートな少女マンガ的ラブコメでした。こういったマンガの方が、実はカザマさん本来の作品ではないかと思います。ただ、ウサギが擬人化して描かれるシーンもあったり、そのあたり「ちょこっとヒメ」からの影響というか、これはこれでカザマさんらしさが窺えます。とてつもなく気恥ずかしい (作者曰く「一言で言うなら床を転げ回る恥ずかしさです」)マンガで、主人公のせつない感情表現がたまらない作品なんですが、一方では擬人化したウサギによるドタバタなギャグシーンがあったりと、メリハリの効いたバランスのよい良作になっていました。これはコミックスに収録してほしいなあ。
さらにあとひとつ。ガンガンWING8月号(今月号)では、付録として小冊子(「ちっちゃいガンガンウイング」)が付いているんですが、これにカザマさんの読みきりがふたつも載っています。ひとつは「ちょこっとヒメ」の外伝で、コミックスカバー裏にあった「人間と猫が逆になったバージョン」の読み切り。これはこれでやたら萌えますね(笑)。単なるコミックスのお遊びページだったのが、まさか本当に読み切りで読めるとは。もうひとつは、カザマさん自身の飼い猫の実話「ミースケのこと」。こちらは、飼い猫の死を描いたしんみりとせつない話のはずなんですが、ふんだんに明るいギャグが入っているのがなんともそれらしい(笑)。この付録小冊子は、他にも読めるマンガが多かったし、今月のガンガンWINGはおすすめですよ。
<7・4>
・「増刊ヤングガンガンVol.1」
先日、ヤングガンガンで始めての増刊が出ましたので、その感想をいくつか。
雑誌の構成は、「本誌連載の外伝読み切り+本誌連載作家のオリジナル読み切り+新人作家の読み切り」といったところ。本誌連載の外伝としては、ヤンガンでも中心的な人気作品である、萌え系のマンガがほとんどで、反面、ハードなアクションで人気の「死がふたりを分かつまで」や、同じく骨太な絵柄が特徴のアクション「JACKALS」、今回の記事で採り上げた「ムカンノテイオー」といったマンガの外伝はなし。去年の「ガンガンカスタム」には「JACKALS」の外伝があったのですが、今回はそういったものはほとんどない。これはこれで人気作品を選んだということで、必ずしも悪いとは思えないのですが、気になったことがひとつ。とにかく、やたらエロを強調したマンガが多いということ。露骨にエロ全開のマンガが何本もあるし、そうでないマンガでも、端々でエロを狙ったシーンが目立つマンガが多い。スペシャルゲストとして扱われている「雪城よし」さんという作家などは、典型的な成年向けマンガ家で、そういった作家のエロ全開のマンガがセンターカラーとして扱われているあたり、どうにも男性向け・青年向けのエロが強く出ている誌面でした。はっきりいって、萌えというよりはエロの方が強く出ている誌面で、個人的にはあまり好きにはなれませんでした。少し前に、ガンガンの編集者が「少年漫画絵!そしてエロ!」という発言をしたらしいのですが、これもそんな感じの誌面で、昨今のスクエニの路線を象徴してしまうような雑誌だったと思います。
ただ、エロ以外の作品で、かなり良作が多かったのは救いでした。久々に登場した金田一蓮十郎の「アストロベリー」は相変わらず面白かったし、高津カリノや中村光の新作読み切り、「黒神」「はなまる幼稚園」「天体戦士サンレッド」の外伝もよい。新人の読み切りにも読めるものが多く、とりわけ、この雑誌では硬派な作風と言える「EMBALMER」「飛天の国」などの読み切りは、かなりの読み応えがあり好印象でした。
総じて、中々面白いマンガも多かったのですが、しかし雑誌全体のエロを強く推し出した方向性には、かなりの疑問を感じました。一概に悪いとは言えないのですが、少々人にはすすめがたい雑誌ですね。
<7・1>
前回の日記で「ムカンノテイオー」について、「すさまじいリアリティだが、一体どうやって取材してマンガを描いているのか」という趣旨の書き込みをしました。が、どうやら本当のテレビディレクターが監修・取材協力を行っているらしいですね。やはり、業界内部に取材協力者がいないかぎり、ここまで知っているはずはないと思っていたので、これには納得しました。その点で、ある種内部告発的な要素も強いこのマンガ、テレビを見ているすべての人におすすめしたい。
・「まりあ†ほりっく」が「破天荒遊戯」よりもはるかに売れている件について。
ネットで紹介されて以来、アマゾンなどでやたら売れていたらしい「まりあ†ほりっく」なんですが、遠藤海成さんのブログにおいて、あまりにもこれの売れ行きのみがずば抜けていて、「近いうちに『破天荒遊戯』の発行部数抜いちゃうんじゃなかろうか」などという発言がありました。この『破天荒遊戯』の部数を抜くという表現が、どこまでの範囲を指すのか(一迅社時代のコミックスのみか、それともエニックス時代まで指すのか)よく分かりませんが、いずれにせよ、これまでとは桁違いに売れているということなのでしょう。この「まりあ†ほりっく」、どういうわけか発売直後からマニア系書店では大人気で、その後アキバ系のブログなどで紹介記事が書かれたことでさらに売れ行きが爆発、アマゾンのランキングでは一時的に6位くらいにまで登りつめるという状態でした。元々、アキバ系に売れそうなマンガである上に、大手サイトで紹介されたことで、さらに買う人が集まってきたような感じで、最近よく見る典型的なネット人気の感があります。
わたしも、この「まりあ†ほりっく」はかなり面白く読んだので、この売れ行きは嬉しくもあるのですが、しかし、ここまでネットを通じて一部のマンガに異常に人気が集中するという現象は、極めて懐疑的に見てます。ここまで売れ行きが集中するということは、買った人の中には、「それまでは、まったくこのマンガを知らなかった」人が、多数存在しているわけで、そういう人は、まず作者の他の作品や、これまでの経歴についても何も知らないでしょう。こういう、本来自分が興味がなかったものに対して、ただ話題性だけで飛びつくというのは、実はいろいろと問題があるような気がするんですが、どうでしょうか。
そして、このようなネット上の人気には、個々のニュースサイトやブログでの話題の集中も深く関わっているのでしょう。うちのサイトでは、安易に話題に便乗せずに、出来れば他ではあまり扱わないようなものを、あえて採り上げたいなとは思っています。個人的には、遠藤海成の「まりあ†ほりっく」でもなく「破天荒遊戯」でもないもうひとつの連載、「クリア・クオリア」かな。「まりあ†ほりっく」ほどのはじけた設定全開のマンガでもなく、こちらはこちらでバランスが取れていて遠藤海成らしい良作だと思うんですよね。
<6・27>
・「やらせ 捏造 当たり前! こんなテレビに誰がした!?」
今月25日、ヤングガンガンで連載中の「ムカンノテイオー」のコミックスが、1・2巻同時に発売されました。このマンガ、とっくの昔にコミックス化できるだけの話数が溜まっているにもかかわらず、いつまで経ってもコミックス化されず、どうなっているんだとかなり気になっていたのですが、ついに先日、1・2巻同時発売という形で、ついにコミックスが出ました。連載開始から、実に丸1年経ってのコミックス化です。このマンガ、連載開始当初は、主人公の平蔵が暴走族のリーダーだったことから、ヤンキーマンガだと勘違いしていたのですが、実はそうではなく、テレビ業界の内情を描く社会派のマンガでした。それも、テレビ局の内幕大暴露マンガと言っても過言ではないほど、業界内部の描写に見るべきものがあり、そのリアリティが本当に素晴らしい。凝りまくったテレビ局内部の描写と、それ以上にテレビ関係者の人物描写が凄まじく、「ほんとにこんなプロデューサーとか、ディレクターとかいそうだよなあ」と思わず唸ってしまうような内容です。作者がどうやって取材してこのマンガを描いているのか知りませんが、とにかくそのリアリティには圧倒されます。これは本当に興味深い。
そして、このマンガは実にタイムリーな作品です。テレビ局の負の内部事情を露骨に描いている点が、実にタイムリーでポイントが高い。このところ、テレビ局が起こす不祥事に目立つものが多くなっており、例えば先日のあるある納豆捏造事件や、少し前の亀田興毅の判定疑惑からの抗議殺到とか、相変わらず続くやらせ疑惑やテレビ局内の不祥事の数々と、とにかくテレビに対する問題意識が日増しに高まっている昨今、このマンガが発売されたことは非常に大きい。これほど今の世に求められているマンガは、そう多くないでしょう。
それを象徴しているのが、連載中にマンガの最後に掲載された「テレビの裏側丸分かりトーク」というコラムのページです。これは、マンガの主人公の平蔵と、もうひとりのマンガのキャラクターの対談形式で構成されるコラムで、その回の連載内容に即して、テレビ制作の実情を明かすコーナーなのですが、ここで書かれている内容が本当に面白い。ある意味、マンガ本編よりも楽しみにしているくらいで、「これコミックスでも収録されないかなあ」と思っていたのですが、先日発売のコミックスを読んでみると、きっちりとこれが収録されていて一安心しました。これでコミックスを買う価値がさらに増えました。コミックスへの収録を決定した編集者の英断に感謝したい。とにかく、このマンガは本気でおすすめしたい。個人的には、今のヤングガンガンで一押しのマンガであり、現時点で一番楽しみにしているマンガです。いや、ヤングガンガンだけでなく、このところわたしが読んできたマンガの中でも、このマンガの存在感はずば抜けています。このまま行けば、この「ムカンノテイオー」こそが今年のベスト作品になることは間違いないでしょう。この日記では、今まで色々なマンガを紹介してきましたが、このマンガはその中でも一押し中の一押しです。
一方で、萌えもネタもないマンガで、ヤングガンガンでも決して売れ線とは言えず、書店でもネットでも注目度は低い作品でもありますが、こういうマンガこそ真の良作として紹介すべきではないでしょうか。マンガの大手サイトも、萌えマンガやエロマンガばかりを扱うのではなく、たまにはこういったマンガを紹介してほしい。
<6・24>
・「獣神演武」のアニメ化ってどういうことだ。
この情報は、随分と前から入手していたんですが、確定ではなかったので今まではあえて扱っていませんでした。しかし、今月発売のパワードでついに正式な情報が公開されたので、ようやく扱います。
ガンガンパワードで昨年10月から連載中の「獣神演武」。荒川弘が作画を担当することが最大の売りだったこのマンガ。なんということか、いきなりアニメ化という。どうにもありえない話です。情報ページを見てみると、最初からアニメ制作スタッフがマンガの制作にも関わっていて、それから推測するに、やはり最初からアニメ化前提の企画であったようです。 いや、アニメ化の情報を最初から目にした時からそうだとは思っていたのですが、それにしても納得できない話です。つまり、これはいわゆる「メディアミックス」な企画なわけですが、このような企画をスクエニ(エニックス)が立てることは非常に珍しく、個人的にはほとんど記憶にありません。今までのスクエニ(エニックス)アニメは、人気の出た連載マンガがアニメ化する形がほとんどで、それならば多かれ少なかれ十分に納得できるものでした。しかし、今回のこれは、はっきりいって非常に不満です。純粋に面白いマンガが、認められてアニメ化されるからこそ、それを歓迎できるわけで、このような最初からアニメ化前提の作品に、魅力を感じることはできません。
しかも、最大の問題は、この「獣神演武」の連載マンガが、まったく面白くないことです。連載開始当初から、あまりにも平凡な作風で、中国や韓国では定番の「武侠もの」作品をなぞるかのようなマンガであり、キャラクターにもストーリーにも(今のところ)まったく魅力を感じることができません。はっきりいって、「あの荒川弘が作画担当」ということだけで売っているようにしか見えないし、実際にそうなってもいます。こんなつまらない作品をアニメ化していいはずがありません。アニメ化をひとつの目標として、頑張っている他の作家のことを思ってもやりきれませんし。
そして、さらに危惧することとして、これがアニメ化して以後、「普段はスクエニ系など目もくれないような」雑誌やウェブサイトや評論家が、この作品をこぞってとりあげるのではないかということ。これがまた単純に予想できそうで腹が立ちます(笑)。「あの荒川弘の新作がアニメ化!」というような記事が、容易に予想できますね。
<6・20>
・「コミック百合姫S」に椿あすが単独で執筆。
一迅社から今月18日に創刊された「コミック百合姫S」で、椿さんが「単独で」執筆したマンガが載っています。あのまっつーの毒牙から離れて(笑)、彼女がひとりで描くマンガは珍しい。これはかなり要チェックですよ。雑誌自体は、これまでも一迅社が刊行を続けてきた「コミック百合姫」の姉妹誌とも言えそうですが、増刊扱いではなく、純粋に新創刊されるようです。「コミック百合姫」とどう違うのか現時点ではよく分かりませんが、なんとなく絵柄のイメージと執筆陣から連想するに、いわゆる「男の子向け(オタク向け)」の百合雑誌のような気がします。従来の「コミック百合姫」が、少女マンガ的なラインナップで、純粋に女性読者の百合好きをターゲットにしてきたのに対し、この「コミック百合姫S」は、明らかに男性のオタク向け(笑)。「コミック百合姫」の、少女マンガ的で耽美的な作風は、個人的にはかなり抵抗があり、あまり興味が湧かなかったんですが、この「百合姫S」はかなりいけそうです。これは面白くなってきました。
とにかく、執筆陣が(百合的に)豪華というか、かなり「分かっている」ラインナップですね。そこまで百合マンガに詳しくないわたしでも、知っている名前がかなりあります。椿あす、宮下未紀、高木信孝、藤枝雅、あらきかなお、石見翔子、あたり。個人的には、宮下未紀とあらきかなおが楽しみかな。宮下さんは、最近連載も掲載が途絶えているし、何をやっているのか気になっていたので、これはとりあえずチェックしたい。
コミック百合姫S・新創刊告知ページ(一迅社)
「コミック百合姫S」Vol.1発売記念!豪華作家陣描き下ろしメッセージペーパー集プレゼント!(とらのあな)
<6・17>
・桃山ひなせさんの絵がよい。
再度スクエニ発のライトノベルの話なんですが(この話やたら引っ張るな・・・)、先々月あたりのWINGで、スクエニノベルから出る新刊のプレビューコミックが掲載されました。こういう形でのコミックの掲載は、WINGでは珍しくないんですが、そのうちのひとつ、「emeth〜人形遣いの島〜」のプレビューコミックがかなり良かった。作画が桃山ひなせさんなんですが、この人はちょっと前に掲載された読み切りも中々の出来で、WINGの新人作家の中ではかなり期待できるひとなんじゃないかと思ってましたが、今回の原作付きコミックの出来もよい。はっきりいって、ノベルの方の挿絵よりもこちらの絵の方がよいくらいなので、こちらの方をノベルでも採用してほしかったくらいです。いや、こういうケースって得てして珍しくないですけど。
あと、出来ればこのマンガをWINGで連載してほしいとすら思いました。絵だけでなく、内容的にも卒なくまとまっていて、演出もかなりよく、純粋に続きが読みたかったくらいですね。このところ、WINGでは自社ノベル原作のコミックが、特に「1年間連続新連載」時にいくつか連載されていましたが、どれも今ひとつでした。しかし、このマンガはかなりいい線いってるんじゃないかと思います。WINGでは貴重な新人の採用にもつながるし、これは是非やってほしいな、と。
<6・13>
・ひなぎくの続編で久々にかつての絵を見た。
ガンガン末期時代以降の桜野さんについては、ほとんど評価できるところがなく、特にお家騒動でブレイドに移籍して以後は、ほとんどまともな作品を残せていなかったのですが、1年ほど前からMASAMUNEで連載を始めた「ひなぎく見参!」の続編「一本桜花町編」は、久々に安定してよく出来た作品になっています。先日、ようやくコミックスも出ました。ガンガン時代末期に調子を崩して以来の桜野さんは、それまでの絵ががらりと変わってしまい、なんだか描線が落ち着かないふわふわした絵柄となってしまい、これには大いに失望したものです。それ以前の絶頂期の桜野さんの絵は、はっきりした太めの描線でシャープな印象の絵が特徴的で、人を強烈に惹きつける力があり、それが本当に好きでした・・・。
しかし、このひなぎくの続編では、本当に久々に、かつての桜野さんの絵に近いものを見ることができました。もちろん、完全に同じではありませんが、それでもかつてのWING連載時代のひなぎくの絵にかなり近いものがあり、これは本当に好印象でした。かつてのWING時代のひなぎくを、懐かしく思い出してしまうような絵柄でした。つい最近、掲示板でかつてのエニックス系の絵について語る機会があったのですが、本当に久々にそれを見る思いがしました。マンガの内容的にも、このところの桜野さんの作品と比較してかなり良質で、これもかつての時代の作風にほど近い。総じて、久々に満足できる桜野作品を読んだような気がします。このところのマッグガーデンの連載の中でも、かなり良い。もっとも、これひとつをもってマッグガーデンの現状が即改善するわけではありませんし、季刊連載ということで連載ペースもまだまだ物足りないところもあります。しかし、それでも、ようやくブレイドでまたひとつ読める作品が出てきたなという思いで、このところ末期的な状況にあるマッグガーデンでは、久々に心から喜んで楽しめる出来事になったと思います。
あのひなぎくが帰ってきた!「ひなぎく見参!一本桜花町編」1巻発売記念!描き下ろしメッセージペーパープレゼント!! (とらのあな)
そういえば、とらのあなでもメッセージペーパーが付いたんだっけ。ちょっと予想外の作品だったので、完全に忘れていた・・・。
<6・10>
今日は夕暮れの空がすごい綺麗でした。久々に快適な空気で、昼から雲が綺麗だったんですが、夕暮れ時には澄んだ空に黒い雲がますます映えていました。
で、飽きずに空の一点をぼーっと眺めていたら、いきなり一番星が現れました。これがすごい感動。一番星が現れる瞬間を見るなんて、今まで生きてきて初めてだよ、うん。
こういうときにデジカメか携帯があれば、ここにアップ出来てよかったんですけど。
・「世界樹の迷宮」がようやく終わった。
日記とかでは何も書いてなかったんですが、2月くらいに買った「世界樹の迷宮」がようやくクリアまで行きました。もっとも、かなり長い間別のゲームをやったりしていたので、実質的なプレイ期間は、この3週間程度ですね。
しかし、このゲーム、世間の評判とは違って、私的にはあんまり楽しめませんでした。中盤以降は完全にだれてしまって、もうほとんど義務感だけでクリアしたような。このゲーム、原点に帰ったような3DダンジョンRPGということで、ウィザードリィになぞらえられることが多いんですが、わたしがプレイした感想としては、ウィザードリィとは似て異なる作品になっていて、本来のウィザードリィが持つ面白さは大きく削がれているように思いました。
とにかく、自由度がないという点に尽きます。ウィザードリィのような古典的ダンジョンRPGというのは、「自由度が高くて、レベル次第でどこでも行ける」ことが最大の魅力であると思うんですよ。初代のウィザードリィなどは、それこそどの階でも自分の好きなところへ行けるわけでしょ。それがこのゲームの場合、ただひたすら1階1階ひとつずつ降りていかないといけない。完全に一本道です。
ダンジョンの構造がとにかくわずらわしく、面白みに欠けるのも大きな難点です。次の階への階段まで、曲がりくねった長い道を延々とひたすら歩かされる。取り立てて仕掛けや罠もないし、イベントも少ないし、ただ長い道を歩くだけで非常に退屈。これも自由度が低いと感じてしまう大きな要因です。これは、ウィザードリィというよりも、あのメガテン(女神転生)シリーズのいやらしいダンジョンの構造に近い。このあたりは、やはりアトラスのゲームだからでしょうか。最大の売りだった「ダンジョンをタッチペンで手書きする」というフィーチャーも、期待したほど面白くなかった。方眼紙に書くマップと異なり、自分の位置だけは常に表示されるので、周りを見渡して地形を書き込むだけで事足りるので、完全な作業。ダンジョンの構造が退屈で面白みに欠けることも、作業感を増す一因になっています。
「難易度が高い」という触れ込みも、これまた期待したほどでもなかったですね。確かに、序盤のうちはやたら強い敵が配置され、バランスが厳しいことを強調していますが、中盤以降はそれがなくなり、ごく普通のバランスのゲームになります。レベルの上昇が戦闘力に直結するシステムなので、レベルを上げさえすれば問題はないし、それが唯一の攻略法でもあります。ダンジョンになんら仕掛けも罠もなく、戦闘以外で死ぬ要素が全くないのも、難易度の低さに拍車をかけています。普通にプレイすれば、中盤以降は死ぬ要素は皆無でしょう。したがって、もう中盤以降は面白いこともなく、ダンジョンは退屈で戦闘も平凡、完全にレベル上げとマップ埋めの作業に終始してしまい、ほぼ義務感だけで最後までプレイせざるを得ませんでした。これでは面白いとは言えない。
このゲーム、わたしにしては珍しく、ネットの評判に釣られる形で購入してしまったんですが、やはりこれはよくありませんでした。ネットの流行に参加して、安易に悦に浸ろうとする行為は、決していい結果は生まないと改めて思いました。このゲームについては、あとで久々にゲーム関係の更新で扱いたいところ。
<6・6>
・羽田健太郎さんが死去。
この日記では、ほとんど時事ニュースらしいニュースは扱わないんですが、このニュースだけは本当に衝撃でした。
月曜日の昼3時過ぎのニュースで第一報を聞いたのですが、その時は「日本の著名なピアニストのひとりが亡くなりました」との出だしで始まったので、「日本のピアニストといっても、羽田健太郎くらいしか知らないなあ」と思って聞いていたのですが、まさか本当にハネケンだったとは・・・。この「ハネケン」の愛称でも親しまれた羽田さんですが、一般的には、「題名のない音楽会」の司会業や、「渡る世間は鬼ばかり」を始めとするドラマ音楽、「宇宙戦艦ヤマト」「超時空要塞マクロス」などのアニメ音楽、などで知られているようですが、しかし、個人的に羽田健太郎と言えば、何と言ってもウィザードリィです。
アスキー(現エンターブレイン)から出ていたファミコン・スーファミ時代のウィザードリィの音楽を一手に手がけ(1から6まで)、その正統派クラシックの雰囲気溢れるBGMは、他のどのRPGと比較しても見劣りしませんでした。次世代機以降は、しばらくウィザードリィから離れていたんですが、98年に出たPS版ウィザードリィである「リルガミンサーガ(リルサガ)」「ニューエイジオブリルガミン」で復活、相変わらずの素晴らしい作曲で、まだまだ「ウィズ=羽田」の図式が健在であることを再確認しました。個人的には、このリルサガの作曲が一番好きですね。今でもサイト更新時のBGMに使うこともあるくらいです。
しかし、このたび本人が逝去されてしまったことで、もうこのような素晴らしい曲は生まれなくなってしまった。これは非常に寂しいことだと思いましたし、今回の訃報は本当にショックでした。58歳という年齢も若すぎです。個人的には、ZARDの坂井泉水さんよりこちらの方がもっと衝撃度は高かったです。
羽田健太郎オフィシャルホームページ”haneken.com”
羽田健太郎 - Wikipedia
(私信・紺野さんへ)
うーん、まさかここの日記を読まれていたとは・・・? あまり関係のないサイトなんで、まさか見ておられるとは思いませんでした。節操なくいろんなところにリンク貼りまくってるから なあ・・・。他のサイトのことを書くのはどうかと一瞬迷ったんですが、喜んでいただけたようでなによりです。
しかし、これが完全に勘違いだったら、とてもバカバカしい返答ですね・・・。
<6・3>
・「スタンプ・デッド」
前回の日記で、スクエニのライトノベルが盛んではない、という話をしたばかりですが、今回は、そんな中でも数少ない成果(?)として、スクエニ小説大賞から唯一シリーズ化された作品「スタンプ・デッド」を紹介してみます。
この「スタンプ・デッド」は、元は2004年に行われた第1回スクウェア・エニックスマンガ大賞で入選を受賞した作品でした(その時のタイトルは「死と少女と口付けと」)。この賞は、「マンガ家数名が書き下ろしたオリジナルキャラクターを使って小説を書く」という決まりで、このときは小島あきら・荒川弘・藤代健・藤原ここあ・稀捺かのとさんらが、その企画に参加していました。 これは、その中でも「稀捺かのと」さんのキャラクターを使用しての応募作で、のちに彼女によって小説の挿絵も描かれ、読み切りながらコミック化もされています。マンガ家によって描かれたキャラクターたちを見て、「この稀捺さんのが一番人気ありそうだなあ」と思っていたのですが、まさにその通りの結果となりました(笑)。内容は、典型的な学園ドタバタもの。稀捺さん作のオリジナルキャラクターの少女(この小説では「死神」という設定)が、主人公の男子高校生の元へやってくることで、それを発端に騒動が巻き起こるといった話。個性的な変人キャラクターが多数登場するあたり、イメージとしては、「PON!とキマイラ」とか、そういうマンガに近い(と思った)。
ただ、評価としては割と平均的・・・というか、そこそこの出来ではあるが、今ひとつ突出した作品ではなかったと思います。コメディものとしてはそこそこ楽しめますが、他出版社のライトノベルのヒット作ほどの、何らかの際立ったものは感じられなかった。この、「平均ちょっと上」あたりのレベルの作品が、小説大賞で入選を獲得し、唯一シリーズ化までされるほどの作品になったという点が、まだまだスクエニのライトノベルのレベルがさほどでもないことを証明しているようです。
ただ、それでもそこそこ読める作品になっているのは、やはり稀捺さんのイラストの力が大きいです。はっきりいって、イラストの魅力だけならば、他の有名ライトノベルにも負けていない。のちに、稀捺さんの手で読み切りでコミック化されたこともありますが(なぜかガンガンに掲載された)、これもうまくまとまっていて面白く読めました。できれば、マンガの連載の方で読みたいくらいだと思いました。ただ、稀捺さんはあまり多くの仕事をこなせない人でして、この小説関連の仕事のために、本業の「天正やおよろず」の連載ペースが一時期大きく乱れ、連載が勢いを失ってしまったことを考えると、実は手放しでは褒められません。小説の企画でマンガ家の仕事先が増え、作家の新しい側面が見られるのはよいことですが、この作品の場合、マンガ家の本来の仕事に支障が出る形となってしまい。少々禍根を残す結果になったと言えます。
なお、この作品は、のちに他のマンガ家の手で、外伝的な短編がWINGで短期連載されますが(2006年、作画担当は桑里虎助)、正直このマンガの出来はかなりいまいちでした。2006年WINGの1年間連続新連載の一角でしたが、他の多くの短期連載同様、決していい作品ではなかった。稀捺さん自身の手で描かれていれば、また違っていたかもしれませんが。また、本編シリーズの3作目からは、これまた挿絵が稀捺さんから桑里さんに変わっていますが、これもいまいち・・・(表紙だけは稀捺さん)。シリーズものとはいえ、発行ペースがかなり遅いのも問題で、今後このシリーズが人気を得る可能性は、ひどく乏しいと言わざるを得ないでしょう。
<5・30>
・スクエニはライトノベルに力を入れるべきだ。
先日5月24日、小学館より、ライトノベルの新レーベルである「ガガガ文庫」「ルルル文庫」が創刊されました。男性向けレーベルのガガガ文庫と、女性向けレーベルのルルル文庫。ガガガ文庫の方は、小学館らしく「ハヤテのごとく!」のノベル化作品がまず目に入りますが、一方であの田中ロミオが新作を書いていたり、ニトロプラスが創刊に関わっていたりと、(従来のライトノベル文庫同様に)かなりのコアユーザー向けの趣向。小学館がここまでライトノベルに力を入れてくるとは思いませんでした。今のライトノベルは、最大人気の電撃文庫が40%のシェアを占め、これに角川スニーカー文庫・富士見ファンタジア&ミステリー文庫・ファミ通文庫を加えれば、角川グループのレーベルだけで全体の80%を占めるという寡占状態です。逆に集英社・講談社・小学館などの大手出版社の方が、ライトノベルではマイナーであり、コミックや一般書籍だとこちらの方がメジャーな出版社なのに、ライトノベルでは完全に立場が逆転するのが面白い。今回の小学館の動きは、この状況を打破するきっかけとなるのか。
さて、このサイトで扱うスクエニも、そろそろ本格的にライトノベルに力を入れるべきではないでしょうか。今のスクエニも、「SNノベルズ(スクウェア・エニックスノベルズ)」というレーベルがあるにはありますが、毎月の発売タイトルが極端に少なく、版型も文庫とは異なり値段も高いということで、ほとんど目立ちません。ここは、より本格的に新レーベルを立ち上げるべきでしょう。まず、他のライトノベルと同様、なんとしても文庫スタイルにすべきです。今の状態では、一冊の値段が極端に高い上に、版型が文庫と異なるために、本屋で他のライトノベルと同じ棚に置いてもらえず、あまりにも存在感がなさすぎます。ここは、なんとしても文庫形式にすべき。ついでに、「SNノベルズ」という印象に残りにくいレーベル名は改め、より分かりやすい名前にすべきでしょう。「スクエニ文庫」あたりでよいのではないか。
そして、毎月ある程度まとまった発売タイトルを確保すること。電撃文庫のように、毎月10冊以上出すのは当面厳しいとしても、とりあえず最低4〜5点のタイトルはコンスタントに出していきたい。ある程度の点数を確保しないかぎり、コンスタントに良作は生まれてきません。まずまとまった数を出すこと。すべてはそれからです。そして、スクエニならではの長所として、自社のガンガン系作家を積極的にイラストレーターに起用すること。これだけまとまったコアユーザー向けのマンガ家を抱えているのだから、それを使わない手はないでしょう。マンガ家としても、仕事先が増えることで活躍の機会に恵まれますし、連載マンガとは異なる新たな一面を出せるようになるかもしれません。
あるいは、まだ連載を持っていない新人作家に、ライトノベルで仕事をさせるというのも面白そうです。未だ知名度の低い新人作家の露出になりますし、デビューへのきっかけになるかもしれません。これまでも、連載前のカザマアヤミさんがSNノベルズの挿絵を担当したことがありますし、そういった例をどんどん作っていきたい。なんにせよ、まずは文庫形式のレーベルを新創刊することですね。とにかく、これだけコアユーザー向けのマンガ雑誌を多数擁していながら、ライトノベルがほとんどないというのは、片手落ち以外の何者でもないです。これをやらない限り、角川にも小学館にも対抗できない。
<5・27>
・いつの間にかWINGがウイングになってる。
最近、いつの間にかガンガンWINGのロゴが変わっていることに気づきました。これまでは「WING」の文字が大きく独特の字体で書かれていたロゴが、今では「ガンガン」の文字の方が極端に大きくなり、逆に「WING」の文字が小さくなって右下隅の方に行ってしまい、それに加えて「ガンガンウイング」というカタカナだけの雑誌名が、右上の方に追加されるようになりました。これと同時に、スクエニでの雑誌名表記も、すべて「ガンガンWING」から「ガンガンウイング」に変わっています。これらのことは、どうも昨年の10月号から行われたようです。全然気づかなかった・・・。それにしても、なぜこんな変更をしたのか、それがよく分かりません。「ガンガン」という文字が強調される形となっているため、やはりスクエニでは最もメジャーな中心雑誌であるガンガン(少年ガンガン)の名前を全面に出すことで、WINGにも人目を引きつけて知名度の上昇を図ろうというのでしょうか。
あるいは、「WING」というアルファベットを遠ざけ、逆に「ガンガンウイング」というカタカナだけのタイトルに切り替えることで、何らかの効果を狙ったのかもしれないですね。例えば、カタカナだけのタイトルに変えることで、インターネットでの検索がしやすくするとか(アルファベットを使われると検索がやりにくい)。あるいは、同じくマンガ雑誌である「Wings」あたりとの混同を避ける目的でしょうか。あるいは、「ガンダムWING」と間違われることを防ぐとか(笑)。いずれにせよ、「ガンガンウイング」の方が良いと判断した結果なのだと思われますね。
しかし、個人的には、この変更はあまり好きになれません。まず、「ガンガン」というロゴばかりが大きくなり、タイトルロゴ全体のバランスが崩れてしまいました。雑誌の表紙を飾るタイトルとしては、少々不恰好で、あんまりいいデザインではないような。昔の方が良かったように思います。
そして、「ガンガンウイング」という表記も微妙です。悪くはないですが、同じようなイメージの文字が8文字も並んでいることで、少々間延びした印象を受けます。これも「ガンガンWING」で良かったと思うんだけどなあ。
<5・23>
・七海慎吾さんの「YOUNGSTER GANGSTER」はどうなったのか。
前年の9月に出版された読み切り雑誌「ガンガンカスタム」。スクエニでも人気連載を受け持つ(受け持った)作家たちの新作読み切りが中心の雑誌でしたが、その中に七海慎吾さんの「YOUNGSTER GANGSTER」という読み切りがありました。戦国時代を舞台にした若者たちの物語で、確か織田信長が主人公だったはず。で、その読み切りの最後で、「ガンガンWINGで連載予定」との告知がなされていたのですが、それが未だになんの音沙汰もありません。七海さんと言えば、元は少女誌であるステンシルの連載で、同誌の廃刊後はガンガンWINGに移籍して長期連載を続けた「KAMUI」という作品が、かなりの良作でした。元が少女マンガ誌連載ということで、多分に女性寄りで耽美的な傾向も強い作品でしたが、一方で、SF的な世界観や迫力のあるバトルアクション、悲劇的なストーリーなど、かなりの本格的な内容も持ち合わせ、ステンシル連載陣の中でもトップクラスの実力を持っていました。
ガンガンWINGに移籍して以降は、さすがに誌面の雰囲気からはやや異質な作品となりましたが、それでもマンガの質自体は変わらず、最後まで読ませる作品であり続けました。当時のWINGでは、数少ない本格バトルものということで、誌面の充実のために欠かせないものがあり、ガンガンWINGの安定期を影で支える非常に良質の作品だったと思います。今のWINGが今ひとつなのは、このような連載がいつの間にか最終回を迎えたせいでもあります。その点では、この七海さんの新作「YOUNGSTER GANGSTER」も、早期にWINGで連載を始めるに越したことはないと思いますが、しかし、読み切り版を読んでの印象は今ひとつのところもあり、連載を開始するべきか個人的には少々微妙なところです。あるいは、これとは別の作品で新連載を開始した方がよいかもしれません。いずれにせよ、かなりの実力派作家なので、このまま連載が企画倒れで立ち消えになり、作家まで消えてしまうようなことだけは、避けて欲しいものです。
<5・20>
・「少年漫画絵!そしてエロ!」
先日、掲示板の書き込みによれば、ガンガンの編集者が、今のガンガンの(絵柄の)方針を、このように発言したそうです。今のガンガンを読めば、ある程度このような方針は推測できるとはいえ、しかしこうまで露骨に発言されるとショックは大きい。少年マンガ絵というだけで、平凡で一様な感は否めず、総じて仕上がりも汚くビジュアルレベルが低い作品が多い上に、さらに「エロ」とは・・・。これはあまりにも納得しがたい発言です。古くは、「ながされて藍蘭島」や「悪魔事典」などのラブコメ(エロコメ)の新連載時代から、このような方針は一貫してあったのだと思いますが、最近になってそれがさらに強調されてきたようです。特に、増刊のガンガンパワードの方ではそれが顕著で、あの「みかにハラスメント」は言うに及ばず、現行連載の「盗んで☆リ・リ・ス」なども、少年誌を超えるかのような凄まじいエロと萌えに満ちています。
しかし、そこまでエロを求めて読者受けを狙うこと自体どうかと思いますし、マンガの内容の向上につながるとも思えない。なんとも低俗かつ安直な方針だと思えます。最近になって、一般誌でエロをネタにしたような作品が、やたらネットで受けまくっていることを意識したものでしょうか。それとも、メジャーな少年誌を目指すためには、当然のごとくエロが必要だとでもいうのでしょうか。とにかくよく分からない話です。いずれにせよ、これで今のガンガンに対する大きな不安材料が、またひとつ増えた形となりました。これではまだまだ今後の雑誌作りに期待しづらい。
ところで、わたしがよく訪問するあるサイトで、そこの管理人さんが、コミティア(創作同人誌即売会)で、いくつかの出張マンガ編集部に持ち込みを行ったようなのですが、そこで 得てして言われたことは、「色気・エロさがないから、使いにくい」という発言らしいのです。一体、マンガ雑誌の編集者は、どこでもこんな感じなのでしょうか。そこの管理人さんのエロを求めない絵が気に入っていただけに、この発言にもかなりの抵抗が・・・。管理人さんには、今のままで頑張って欲しいものです。わたしはいつまでも応援してますので。
<5・16>
・パワードは本当に大丈夫なのか。
新装刊されてしばらく経ったガンガンパワード。しかし、未だに安定はしていないようで、個人的にはかなり不安な内容が続いています。とにかく、連載のラインナップが玉石混交で、面白いマンガも確かにあるが、その隣りではまったくつまらないマンガも並存しているような状態です。今の連載陣を「良い」「普通」「良くない」の3つにランク分けしてみました。・良い・・・ひぐらし罪滅し編・ファイナルファンタジー12・ヴァルキリープロファイル2シルメリア・陽だまりのピニュ。・君と僕。・シューピアリア・勤しめ!仁岡先生
・普通・・・獣神演舞・仕立屋工房・ながされて藍蘭島外伝
・良くない・・・聖剣伝説 プリンセスオブマナ・シャイニングティアーズ・盗んで☆リ・リ・ス・(HEAVEN)こう考えると、まだ良作の比率はそこそこ多いですが、実際には、ここ最近で明らかにつまらないと思えた連載が、次々と終了しており、それらがさばけた結果、ようやくそれなりに良作が残ったような感じです。しかも、それらの連載の多くが、新装刊後に始まった連載であり、はっきりいって新装刊した成果はさほど出ていないように思えます。
また、明らかに良くないと思える連載がまだ残っており、特に「盗んで☆リ・リ・ス」は本気で問題作です。前はまだ絵が綺麗なのでそれだけは評価できたのですが、ここ最近は その絵まで崩れており、内容的にもエロ全開のどうしようもないストーリーの連続で、これはまともな読者には到底見せられません(笑)。
そして、今月から始まった新連載二本(「ハザマノウタ」「天真愛譚」)もかなり微妙で、果たして面白くなるのかよく分かりません。これも不安要素のひとつです。さらに、最近になってパワードが主体になって始めたあの萌えアンソロジー募集企画も、正直どうかと思います。そこまで萌えばかりを露骨に求めると、かえって失敗することが多いはずです。「キラ☆萌えWEB」とかいう専用サイト内のブログの内容もかなり不可解で、編集部は本当に大丈夫かなと思います。
中でも不可解だったのは、そのブログで、パワードの表紙の校了をしている記事。この記事では、校了前後の表紙をふたつ並べて、日々少しでもよくなるように頑張ってますという内容になっているのですが、肝心のその表紙に載っているマンガタイトルの漢字を思いっきり間違えているというのはいただけません。しかも、校了で修正した箇所、まさにその近くの漢字を完全に間違えているという・・・。何のために校了しているんでしょうか。
<5・13>
・「ファイナルファンタジー12 レヴァナント・ウイング」
なにげに4月26日の発売日に買って、間で色々な用事を済ませつつ、ゆっくりと進めていたんですが、ようやくクリアまで。ここまでかかったのは、単に自分の用事が多かったのと(主にサイトの更新と未読コミックの消化)、中途半端に仕事が入ったためで、ゲームそのもののボリュームはさほどでもないです。手持ちのデータだと、ラスト直前で25時間くらいのプレイ時間ですが、かなり時間のかかる遊び方をしたので、普通にクリア優先ならもっともっと早く終わるはず。クリアしての評価としては、最高に面白いとまで言えるゲームではなかったですが、しかしもう十分に楽しめる良作でした。プレイ時間はそんなに長くないですが、プレイの密度は濃い。それは、携帯ゲームということもあってか、ゲーム以外の部分が極力省かれているためです。
ミッション制のマップ戦闘なのですが、どこからでもミッションに行けて、どこからでも拠点に帰れて、イベントか何かで強制的に戦闘させられるシーンはない。セーブなしで連続して戦闘させられるようなシーンもない。コマンド体系やタッチペンでの操作もスムーズで快適。1回のミッションはほどよく短時間で終われ、ちょっとした合間でも快適にゲームを進められる。戦闘中に長いエフェクトやムービーが入ることもほぼない。イベントでムービーシーンはたまにあるが、全体の中ではごく一部。
総じて、無駄な移動や長いムービーを経験することがほとんどなく、常にゲームに取り組み、常にコントローラーを動かしていたような感じでした。だから、実際のプレイ時間は短いが、体感したプレイ時間はかなり長かった。セーブ画面で表示されるプレイ時間を見て「あれ?まだこの程度しか経っていない?」というような感じでした。ゲーム自体は、前作とは完全に別物の「リアルタイムシミュレーション」で、本式の海外PCゲームの作品ほど本格的なものではないですが、プレイ感覚は決して悪くない。ほとんどのミッションは、ほぼ適当にクリアできるほど難易度は低いが、要所のボス戦で難易度が突出して高いものがあるのもいい。ただ、個人的には、もうちょっとその中間クラスの適度な難易度のものが欲しかった。「簡単にクリアできる」か「極端に難しい」かのふたつしかない(笑)。
でも、総じて良作です。買ってよかったと思う。
<5・9>
・スクエニ系作家芳文社での新作情報。
このところ、スクエニ系作家の芳文社雑誌での新作の情報を2つほど手に入れましたので、報告いたします。まず、今月5月11日に新創刊される「コミックエール!」。なんでも、「男の子向け少女マンガ誌」らしいのですが、最近は「コミックハイ!」といい「コミックシルフ」といい、なぜこういったオタク向け・・・もとい男性向け少女マンガ誌が、色々と創刊されているのでしょうか。この二つの雑誌は、どちらも中々のものだと思いますが、この「コミックエール!」は、それらとはまた一味違ったものを感じますね。
で、その執筆陣の一人に、天野咲哉(天野咲耶)さんがいます。Gファンタジーで「現神姫」の終了以来、音沙汰がありませんでしたが、こんなところで名前を目にするとは思いませんでした。注目の執筆タイトルは、「御伽楼館〜Märchenturmgebäude〜」で、雑誌の公式ブログの記事によれば「華麗な人形たちが集まる人形店を軸に様々な人々が不思議な夢を魅るお話。」とのこと。1ページだけ原稿も掲載されているのですが、相変わらずその美しい絵は健在ですね。作者久々の新作ということで、個人的にはかなり楽しみ。しかし、それにしてもなぜペンネームの一部を変えたのでしょうか?そしてもうひとり、これは来ました、カザマアヤミさんの新作読み切りが久々に登場ですよ! 今月24日発売の「まんがタイムきららフォワード」最新号において、読み切り「なきむしステップ」を掲載です。「とっても優しくてほんわか可愛いドキドキのラブコメディー」とのこと。ガンガンWINGと芳文社の萌え系4コマは、親和性が高く、これまでも幾度もガンガンWINGに芳文社系の作家が招聘されていますが、逆は初めてのケースかもしれません。なんにせよ、久々のカザマさんの新作! これは今から本気で楽しみになってきましたよ。
コミックエール公式ブログ
上記ブログ内・天乃咲哉先生新作紹介記事
まんがタイムきららフォワード
まんがタイムきららWeb
<5・6>
・桐原いづみは良いなあ。
現在放映中のアニメ「ひとひら」の原作マンガでも有名な桐原いづみさんですが、先月末28日に、Web雑誌の「COMIC SEED!」で連載していた「ココノカの魔女」のコミックスが出たので、昨日買ってきました。先月の日曜に行ったときには、発売日の関係でまだ入荷されていなかったので、もう一度遠征しなければなりませんでした。ここまでマイナーな雑誌の連載だと、地元の本屋では手に入らないことが多いのが悩みの種です。さて、この作品ですが、とにかく優しいマンガですね。とある村で唯一軒の薬屋の娘・サラミが、村の近くの「ココノカの森」で自分とそっくりな顔をした不思議な魔女・ナノカと出会い、打ち解け合って村で一緒で暮らすようになって・・・というような話。のんびりした村での、日常のほのぼのしたエピソードの連続に和みます。こういうマンガはつぼですね〜。やはり桐原さんのマンガは良いです。ただ、物語の中盤あたりから、魔女・ナノカの正体への疑惑が少しずつ見えてきて、最後には意外でちょっと悲しい最後を迎えます。しかし、ラストの終わり方は爽やかで、寂しいけれども決して読後感は悪くない。
絵はそんなにうまいわけではないんですが、こちらでも作者の優しさが感じられる画風で、中々に微笑ましい絵柄です。連載が長かっただけあって、最初の頃よりは後の方がちょっと絵がよくなっています。少し残念なのが、1話の分量が8ページという少なさで、毎回ちょっと物足りないなあ・・・と感じてしまうこと。元々は「もえよん」という4コマ誌での連載で、そのためにページ数の少ない連載だったようです(これ自体は4コマではない)。その後、「もえよん」は残念ながら廃刊してしまい、Web雑誌の「COMIC SEED!」で連載する運びとなったようですが、1話のページ数は最後まで8ページのままでした。よくコミックスとして出せるまで行き着いたものです。考えてみるに、こういった4コマ系雑誌での連載は、とにかく分量が溜まり難く、コミックスが出るにしても連載開始からはるかのち、ペースも1年に1冊程度というのが普通です。もちろん、コミックス化されずにそのまま連載終了してしまうマンガも多い。その点では、この作品はかなり幸運だったのでしょう。しかし、その一方で、実は相当な数の良作が、ほとんど知られないままで消えてしまっているのではないかと、ちょっと寂しくも思いました。
<5・2>
・なぜここまで月末が忙しいのか。
先月4月は15冊のコミックスを買ったのですが、そのすべてが月の下旬、それも20日以降に集中しています。これは毎月のようにそうで、いつでも月末に買いたいコミックスの発売が集中する形になるのです。なぜか。それは、いわゆるマニア系コミックスの発売が、下旬に集中しているからに他なりません。逆に、ジャンプ・サンデー・マガジンのようなメジャー出版社系のコミックは、割と一カ月の間で均等に発売されているのですが、わたしのような人が買うコミックスは、そうではない(笑)。具体的には、
どうですか一体。「この集中度を見よ!」って感じですね。スクエニ系(ガンガン・ウイング・Gファンタジー・ヤングガンガン)、角川系(角川の少年エース・電撃のガオと大王、萌王・富士見のドラゴンエイジ)の二大オタク向け出版社(笑)に加え、芳文社きらら系の萌え4コマ、少年画報社のヤングキングアワーズ、そして新興メディアファクトリーのアライブコミックスまでこの中に集中している。中でも、27日前後が滅茶苦茶ひどいです。ヤンガン・角川(エース)・電撃(ガオと大王)・WING・Gファンタジーと、これだけでも大変なのに、これに読むのに時間がかかる芳文社の萌え4コマまで加わるんですよ。もうありえない話です。これらのコミックスを、月末(もしくは次の月の始め)に書店に遠征して回収するわけだから、その労力たるや凄まじいものです。
- ガンガンコミックス・・・22日
- MFコミックス アライブシリーズ・・・23日
- ヤングガンガンコミックス・・・25日
- カドカワコミックスA(エース)・・・26日
- 電撃コミックス・・・26日
- ガンガンウイングコミックス・・・27日
- Gファンタジーコミックス・・・27日
- まんがタイムKR(きらら)コミックス・・・28日
- アクションコミックス COMICSEED!シリーズ・・・28日
- YK(ヤングキング)コミックス・・・28日
- カドカワコミックスドラゴンJr・・・1日
読者だけでなく、書店も大変でしょう。特に、マンガを重点的に扱うマンガ系書店、それもマニア向けの書店などは、この月末の頃が一番大変なはずです。おそらく、とらのあなやアニメイトあたりの店員などは、月末にその手のコミックスの発売が集中するたびに、ひっくり返っているはずです(笑)。それにしても、なんだってここまで月末に集中しているのでしょうか? この手のマンガで、月末でないのは、一迅社のREXとマッグガーデンのブレイドくらいのもの(それぞれ9日と10日)。似たようなコンセプトで似たような読者層が予想できるマンガなので、発売日を分散させて競争を緩和させた方がよさそうにも思えますが・・・。いや、逆に集中させた方が、一度に買ってくれるから売れるのでしょうか。そのあたり、わたしにはよく分かりません。
ただひとつ言えることは、「オタクの月末はとにかく大変だ」というその一点に尽きます。
(追記)
どうも今月(5月)は、カドカワコミックスドラゴンJrの発売日が、従来の1日ではなく、9日になっているようです。もしかすると、これ以後の発売日が変更になったのかもしれません。
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