<日記>
過去の日記(2007年5月〜8月)
未来の日記(2008年1月〜)

<12・30>
・カレンダーがいっぱい。
 今年もあっという間に終わりです。こうして必死に更新を続けていると何かすごく短く感じます。週2回更新だから1年に100回以上更新したことになるんだなあと。3.5日に一回更新のペース。
 実は、2年前に週2回ペースの更新を決定した時は、1年持てばいいくらいに思っていたんですが、こうして2年続けてこれた以上、3年目もなんとかなるかな?と考えてまだ続けることにしました。永久にこのペースが続けられるとは思えませんが、やれるところまでやってみよう。

 それと、この1年でアクセス数が大きく伸びてるのも、更新ペースを維持しようと思った理由のひとつです。去年は1年で10万弱のヒットでしたが、今年はすでに18万以上で2倍近いですね。去年はせいぜい一日300〜400ヒット程度だったのが、今年は600〜700ヒットは行ってます。秋頃から急に増えたような気がするんですが、どうしてかな。

 さて、このところガンガン系の雑誌を買うと、決まって来年のカレンダーが付録についてきます。なんでこんなにあるのかというくらい。全部使うとカレンダーだらけになりますよ。ヤングガンガンなどは、2号連続でふたつもカレンダーがついてきて、そのうちひとつはグラビアアイドルのカレンダーという・・・。このままだと、ヤングガンガンのグラビアはまだまだなくなりそうにありません。

 カレンダー自体はそれなりに実用的なもので、数年前から恒例になっているガンガンWINGのカレンダーなどは、毎年のように使っていて、今でもPCの上に鎮座しています。で、来年のも使おうかと思っているんですが、それに掲載された作品を見ると、この1年でWINGの連載ラインナップはさらに大きく変わりしてしまったことに気づきます。そして、おそらくは来年もかなり変動が激しい1年になりそうです。今回のカレンダーの掲載作品の中で、年末になってまだ雑誌に残って連載している作品がどれだけあるか、そのことをちょっと考えてしまいました。

 ではでは、また来年お会いしましょう。といっても次回の更新はすぐ3日後ですね。


<12・26>
・ぱれっとコミックス第一弾発売&新雑誌「Lite」が創刊。
 一迅社より創刊された4コマ誌「ぱれっと」(「まんが4コマKINGSぱれっと」)のコミックス第一弾が、今月に発売となりました。4コマ誌だけあって、コミックスが出るまではかなりかかりましたが、晴れて発売。発売日が毎月22日と、REXともゼロサムとも異なるので、また毎月コミックスをチェックする日が増えそうです。

 第一弾の発売タイトルは、 「ソーダ屋のソーダさん。」 (通常版・ 限定版)「もっと!委員長(1)」 「今日もサツキ晴れ!」「ちろちゃん(1)」の4冊。個人的にはちょっと意外なラインナップかなと思いました。もっと他の作品も発売されるかと思っていました。よく表紙を飾る「すこあら!」あたりが来なかったのはちょっと意外。真っ先に発売されるかと思っていたんですが・・・。この4冊の中だと、特に「もっと!委員長」がおすすめかな。「まとちゃん」の実質的な続編の「ちろちゃん」も捨て難い。

 ただ、わたしが個人的に最もコミックスを待っているのは、「こまらぶ」(森圭治)だったりします。何度かここで紹介した記憶がありますが、かわいい絵柄で毒のありまくるオタクネタがなんとも言えない。残念ながら隔月掲載なので、いつになったらコミックスになるのかまったく分かりませんが・・・。

 そして、もうひとつのニュースとして、なんでも来年3月に「ぱれっと」の姉妹誌としてもうひとつ4コマ誌が創刊されるようです。タイトルは「まんが4コマKINGSぱれっとLite」。この「Lite」がliteratureのliteなのか(そんなわけない)、DSLiteのLiteなのかは知りませんが、とにかくもう一冊創刊するとはちょっと驚きです。このところ、一迅社が(広い意味での)スクエニ系で最も勢いがあるように思いますが、それがまたひとつ形となって表れたような気がします。もうマッグガーデンとは雑誌数で完全に逆転し、しかも本家スクエニをも超える雑誌数(ゼロサム、WARD、REX、百合姫、ぱれっと、ぱれっとLiteの6冊)にまで発展してきたのです(マンガ誌ではないが「キャラ☆メル」も含めれば7冊)。

 4コマKINGSぱれっとコミックス創刊記念!本誌連動プレゼントのお知らせ


<12・23>
・夜麻さんの復活万歳!
 今月発売のGファンタジーにおいて、次号から夜麻みゆきさんの新連載が始まるとの告知がありました。もう本当に信じられません。まず絶対に復帰されることはないだろうと、絶望的に考えていたこともあって、喜びもひとしおです。

 かつての人気連載「刻の大地」がガンガンからGファンタジーに移籍して以降、随分と調子を崩して休載しがちになり、2002年末あたりを最後に中断状態となり、その後2005年3月になって正式に連載中断が誌上で発表されます。この発表の衝撃は凄まじいもので、多くの熱心なファンを呆然とさせ、悲しみのどん底に突き落としました。長きに渡る休載からの中断という状況や、かつてのエニックス作家(特にブレイドに移籍した作家)の多くが消えたまま戻ってこないという事実からして、夜麻さんの復帰ももうないだろうという絶望的な推測に至ってしまいました。このサイトでも、もう「刻の大地」を、過去の終了作品として扱い、大きな記事にしようと前々から考えていたところだったので、この復帰は本当に衝撃でした。

 告知された新連載は、「トリフィルファンタジア」というタイトルで、紹介文などを見ても、かつての「刻の大地」を始めとするシリーズ(オッツキイム作品)との関連は分かりません。「ショートストーリー連載」という告知なので、さほど大規模なストーリーマンガにはならないだろうとも予想されます。しかし、とりあえず復帰されるだけでも嬉しいですし、久々に絵が見られたというだけでも大満足です。

 今後、来月からの連載がどうなるのか分かりませんが、個人的には毎号連載してくれるだけでも嬉しいですね。「刻の大地」の連載末期、隔月連載になった時ほど悲しいことは無かったですので・・・。このところのGファンタジーでは(あるいはスクエニ全体を見ても?)、夜麻さん的な雰囲気の作品も少なくなってますし、そういう点でも復活は喜ばしいです。

 そして、今回関連サイトを色々と巡ってみて、夜麻さんのブログを見つけました。つい最近立ち上げたブログらしいのですが・・・、そこの記述によると、やはり「刻の大地」の再開の見込みはないとのこと・・・。これはやはり残念ですね。リンクフリーとあるので、思い切って貼ってみました。

 miyuki's blog
 「刻の大地」連載終了・連載中止までの動き YAMANIA
 「「コミックZERO-SUM」「ComicREX」編集長日記」12月18日付けの記事
 夜麻みゆき作品ファンサイト検索【WEB竜宝】


<12・19>
・ジャンプスクエアの創刊はガンガンに影響を与えるのか(2)。
 「ジャンプスクエア」の前身雑誌である月刊少年ジャンプは、「鋼の錬金術師」のヒットが部数低迷、廃刊の大きな原因のひとつとなった、などという報道もなされていましたし(わたしはこの見方には否定的ですが)、集英社の編集部としても、「鋼の錬金術師」やその掲載雑誌であるガンガンへの意識が、多かれ少なかれあったのかもしれません。なんとなくスクエニ系雑誌の方向性に近いというか、ややマニア寄りで、しかも女性・高年齢読者志向の方針が目立つ雑誌になっているところは、その意識の表れと見られなくもありません。

 しかし、集英社がこういった方向性の雑誌を出し、しかもここまでの力技で本気を出してきたところを見ると、さすがに今のガンガンに勝ち目はないかな、という気がします。さすがに、作品ラインナップの充実度では、もうジャンプスクエアの方がはるかに上ですし、話題性の上でも到底勝てるものではありません。話題性十分の、和月伸宏や荒木飛呂彦、藤崎竜を始めとするジャンプ大物作家陣に加え、個人的に侮れないのが、やはり旧月刊ジャンプからの移籍陣。「クレイモア」「テガミバチ」などの実力派の良作は、残念ながら今のガンガンではそれに相当するような作品がほとんど見当たりません。総じて、大手出版社の作家層の厚さ、話題性、そして「ジャンプ」というネームバリューには、まるで及ばないという印象です。逆に言えば、ガンガンは、よくあの程度の作家陣でメジャーな雑誌を目指そうと考えたものです。

 このところのガンガンが、月刊誌としてかなりの存在感を見せてこれたのは、ひとえに「鋼の錬金術師」の力と、あとは、既存の月刊誌が古びて魅力に欠けてきたことが大きかったと思います。月刊ジャンプや月刊マガジン、月刊サンデーあたりよりは、「鋼の錬金術師」が前面に出ているガンガンの方が、一時的に新鮮で魅力的に感じられた。それは考えられます。しかし、ここでジャンプスクエアという本気を見せられては、今は「鋼の錬金術師」の人気も落ち着き、他にこれといって突出した人気作のないガンガンでは、さすがにもう到底かなわない。

 ちなみに、ジャンプスクエアの価格500円、月前半の4日に発売というあたりも、ガンガンとよく似たところがあります。そして、このふたつの雑誌が並んでいた場合、皆がどちらの方を手に取るか。今、どちらの方が魅力的か。それはもう言うまでもないでしょう。これで、今までガンガンを手に取っていた女性読者層や高年齢読者層などは、多くがジャンプスクエアに流れてしまうのではないか。これはもう、ガンガンにとっては非常に不利なことになりそうです。わずかに幸いなのは、発売日が重ならなかったことだけですね。


<12・16>
・ジャンプスクエアの創刊はガンガンに影響を与えるのか(1)。
 先日、圧倒的な話題の中で発売された「ジャンプスクエア」。非常な売れ行きのようですが、さすがに集英社の底力を見たような気がします。ジャンプからの大物作家の起用、前身である月刊少年ジャンプからの実力派作品の移籍、そして集英社雑誌ではかなり積極的なメディアミックス作品の投入。これだけ力技でこられると、本当に凄いなという感じです。

 さて、このサイトはスクエニを扱っているわけですが、このジャンプスクエア、いくつかの点でガンガンの方向性とかぶるところがあるような気がします。もちろん、集英社とスクエニでは、そもそも作家陣がまるで違いますし、雑誌の雰囲気は全然違います。しかし、それとは別に、雑誌の創り方というか、雑誌の方針で共通するところを感じます。
 まず、全体的に若干コア読者向け、マニア向け(平たく言えばオタク向け)な誌面作りが感じられる点。加えて、少年誌としては女性読者も志向し、かつジャンプに比れば全然高年齢読者に向けられている点です。読売新聞の報道でも、「15〜25歳と対象年齢を上げ、男女比は6対4と女性やマニアックな漫画を好む層の獲得も目指す」と書かれています。そして実際に、今の時点の売り上げでも、女性読者や高年齢の大人の読者が目立つとの報道も出ており、まさに雑誌の志向した通りの読者層が付いてきたような状態です。そしてもうひとつ、メディアミックス作品の積極的な投入という方針も見逃せません。

 そして、ガンガンの方でも、ほぼこれと同じような方針が見られます。ガンガンは、このところメジャーな少年誌路線を志向していますが、それでもいまだ読者層はコアなオタク層寄りであることは間違いないでしょうし、女性読者、高年齢読者の比率も高い点も共通しています。特に「鋼の錬金術師」がヒットして以降は、それに惹かれたコアな女性マニア読者の存在が顕著です。
 そして、メディアミックス作品を積極的に採り入れる点などは、スクエニ雑誌の方が本領です。ジャンプスクエアでは、自社ライトノベルのコミック化(「紅」)、10月開始のテレビアニメのコミック化(「ドラゴノーツ」)、テイルズの最新作をゲーム発売に先駆けてコミック化(「テイルズオブイノセンス」)などの企画を立てていますが、どれも似たようなことはすべてスクエニの雑誌でもやっています。


<12・12>
・ヒロユキ新連載という意外な展開。
 先日、ガンガンの「特上!GGグランプリ」で掲載されたヒロユキの4コマ読み切り「マンガワーク」と、ヤングガンガンに掲載されたそのショートストーリー版「マンガ家さんとアシスタントさんと」が、なんと連載化されることが決まりました。しかも、ガンガンとヤングガンガンの双方で連載開始です。ガンガンでは来年の3月号(2月12日発売)から4コマ形式で、そしてヤングガンガンでは来年のNo.4(2月1日発売)から通常のマンガ形式で連載とのこと。連載でのタイトルは「マンガ家さんとアシスタントさんと」になる予定。はっきりいって、これは予想外の展開でした。

 読み切りの内容は、マンガ家が美人アシスタントに対してしょうもないセクハラな言動を繰り返しまくるというバカバカしいマンガで、同作者の「ドージンワーク」のプロマンガ家版と言えるような内容でした。はっきりいって、今のガンガンの低年齢向け誌面の中では少々浮いていたのではと思えるような作風でしたが、なんと、これがアンケートで非常に評判が良かったらしいのです。今のガンガンの読者層が、実際のところどうなっているのかよく分かりませんが、このマンガが受けるということは、必ずしも低年齢の読者ばかりではないということではないでしょうか。実は、編集部の思惑とは正反対に、高年齢のマニア読者が多いのではないか?

 そして、アンケートの結果が良かったからなのか、これが急遽連載化することが決まったようです。作者自身も、ブログにおいて、「読み切りを描いたときはまさか連載になるとは思ってなかった」と発言しているので、本当に急な話なのでしょう。なんて行き当たりばったりな方針なのでしょうか。

 しかし、明らかに青年誌的な作風なので、ヤングガンガンでの連載はまだ話は分かるのですが、ガンガンでの連載はまた微妙な感じがします。もちろん、雑誌の中に様々な個性を持つ作品を採り入れることには賛成だし、必ずしも悪いことはないと思いますが・・・。明らかに「ドージンワーク」と設定がかぶりまくっているところも微妙かも。まあ、個人的にはかなり楽しみな連載です。

 ヒロユキ日記(2007年12月8日)自称清純派


<12・9>
・「異国迷路のクロワーゼ」。
 これは、ドラゴンエイジピュアの中でも最も注目して読んでいるマンガなんですが、今月8日についにコミックス1巻が発売されます(されました)。これは素晴らしいマンガだと思いますよ。ピュアは隔月刊なので、コミックスの発売が遅いのですが、その発売を心待ちにしていました。
 作者は武田日向さんで、かつてドラゴンエイジで「やえかのカルテ」を連載、他にいくつかの読み切りを手がけていますが、そういったマンガでの仕事よりも、桜庭一樹のライトノベル「GOSICK」のイラストの方でよく知られているかもしれません。

 まず、とにかく絵のレベルが高い。武田さんは、「GOSICK」のイラストもとにかく綺麗で、そちらでも評価が高いんですが、マンガの方でもその画力は健在で、とにかく細部まで凝った美しい絵を描かれます。この「異国迷路のクロワーゼ」でも、背景となる巴里(パリ)の美しい街並みや、あるいは部屋に置かれた小物の細部まで行き届いた描写が素晴らしい。もちろんキャラクターの絵も抜群で、ヒロインの日本人少女・湯音(ユネ)がかわいすぎます。表情がころころと変わって見ていて飽きません。

 しかし、このマンガの魅力は、決して絵やキャラクターだけではありません。本当に見るべきはやはりストーリー、とりわけ、パリ(フランス)と日本の文化の違いを巧みに描いている点にあります。
 この物語は、19世紀末期のフランス・パリが舞台。日本人の少女ユネが、日本からフランスに連れてこられ、フランス人の青年・クロードと共にパリの商店街のお店で働くというお話なのですが、しかしフランスと日本(当時は明治時代)では、生活習慣から人々の意識まで何もかも異なります。その違いを、日本人の少女を通して見るという視点が面白い。最初のうちは、フランスでの習慣がまるで分からず、クロードからたしなめられることも多いユネですが、その様子を通じて、それぞれの国で当たり前だと思っていた常識が、実はまったく異なるのだということが読者にも伝わってきます。このあたりの描写が非常に面白いです。

 真面目な話、このマンガを是非フランス人に読ませてみたい。フランス人がこの話を読んで、どういう反応をするか見てみたいところがあります。フランスだけでなく、ユネのいた明治時代の日本の描写も出てくるし、そのあたりでフランス人にとっても面白く読めるのではないか。フランスでは、日本のマンガ・アニメが非常に人気らしいですし、その上でフランスの文化や習慣を積極的に描いたこのマンガが、翻訳されてあちらで読まれるようなことがあれば、そちらでもかなりの反響を呼ぶのではないかと思うのです。

 ドラゴンエイジピュアブログ
 上記の2006年7月21日の記事(「異国迷路のクロワーゼ」新連載時)
 美しき異国情緒+美少女。「異国迷路のクロワーゼ」1巻発売!とらのあな


<12・5>
・ネットは霊界。
 先日、NHK教育のアニメ「電脳コイル」が最終回を迎えました。非常に面白い作品で、この半年随分と楽しませてくれました。その中で特に面白いと感じたのは、近未来でネットを舞台としたSF的な作品であるにもかかわらず、まるでインターネットが「霊界」であるかのような描かれ方をしていたこと。

 電脳(ネット)世界の情報が、「電脳メガネ」(身体装着型のブラウザ)によって現実世界に重ねて表示され、手で触れて操作できるようになっているという設定なのですが、この時に電脳メガネを使っている者の肉体も、ネット上にある物体(電脳体)としてCGグラフィックがあてがわれています。つまり、現実にある肉体と重なって、もうひとつネット上における肉体が見える、という設定です。この電脳体は、メガネをかけている時には見えるが、メガネを外すとそれだけでまったく見えなくなるし、触ることも出来なくなる。これは、どう見ても「霊体」と同じようなものなのではないか? この場合、電脳メガネが霊界をのぞきみるアイテムと言え、そしてネット自体はあたかも霊界みたいな描き方をされているわけです。

 これまでも、ネット上に意識だけをダイブさせることができたり、それを行うことで精神に異常をきたしたり、あるいはネットから何か物質的なものを「召喚」できたり、そういった作品はたくさんありました。「女神転生」(メガテン)シリーズなどはまさにそれですし、オンラインゲームを舞台にした「.hack」シリーズにも、そのような描写が強く見られます。あるいは、この「電脳コイル」の直接の元ネタのひとつとなったと見られる「攻殻機動隊」でも、人間の意識が「ゴースト」(幽霊?)という扱いをされています。

 しかし、この「電脳コイル」は、さらに描写が直接的なものとなっており、ネット世界が現実世界と重なって、あたかも「そこにあるもうひとつの世界(霊界)」として表現されているところが、非常に興味深いものでした。もちろん、電脳体といっても、それはあくまで電脳空間上に描かれたCGグラフィックに過ぎないはずなのですが、実際のストーリーを見てみると、とてもそうだとは思えないような展開を迎えます。思わぬアクシデントで、電脳体が(現実の)肉体から離れてしまい、そのまま意識がどこかに飛んでしまい、帰ってこられなくなる(意識がもどらなくなる)という展開を見る限り、どう見ても単なるCGグラフィックではない。都市伝説的なホラー描写が頻繁に出てくるところを見ても、明らかにネット世界=霊界として描かれているようです。

 で、問題なのは、これがおそらく現実のネットでも同じところが見られること。現実に今使っているネットも、まるで霊界のように、魂だけが世界中を飛び回っている状態なのです。人間の魂(意識)だけが、身体を離れて活動している。もちろん、作品のように「電脳体」や意識があちらに連れ去られるようなことはないのですが、しかし、ネット上にむき出しの魂が飛び回っている状態であることに変わりない。そのためか、肉体がどんなに疲れていてもネットを続けることはできるし、ネット上での発言が、現実以上に心に強く直接的に影響を与えます。そう考えると、この「電脳コイル」という作品は、まだ見ぬ近未来を舞台にしたSFファンタジー作品にとどまらず、本当に今現在のネットのあり方を強くテーマにしているように思えるのです。


<12・2>
 このところ、ここのサーバーが非常に不安定で、この前は更新したデータすべてが消えてしまいました。トップページまで消えてしまい、更新した記事も消えてしまい、それらは手元にバックアップがあるのですぐ復旧できたのですが、最新の日記のページまで全部消えてしまい、しかもこちらは最新のバックアップを取っていなかったので、大いに慌てました。幸いにも、グーグルのキャッシュにページが残っていたので、それを足がかりに復旧できたのですが、しかしこんなことがあるようではおちおちサイトを運営していられません。近いうちに(年内のうちに)、サイトの移転を行うことを決めました。


・「dear」が最終回を迎えてしまいました。
 前身である「わたしの狼さん」がお家騒動以前の2001年、本格長期連載であるこのdearが始まったのが2002年。それから数えてももう5年以上の月日を重ねた「dear」が、ついに最終回を迎えてしまいました。「まほらば」に次ぐ人気作品として、長らくWINGを支えてきたこの作品が、ついにここで筆を置くことになってしまったのは、本当に寂しいかぎりです。これで、騒動前後から続く作品は、「まほらば」が終わり、「天正やおよろず」が終わり、「ショショリカ」が終わり、「がんばらなくっチャ!」や「BEHIND MASTER」はとっくの昔に終わり、残っているのは「瀬戸の花嫁」と「機工魔術士」のみとなりました。

 思えば、5年以上の長きに渡って、我々に癒しと感動と萌えと微エロを提供し続けてくれた本作品ですが、あれだけの人気があったにもかかわらず、結局アニメ化まで到達できなかったのは、残念としか言いようがありません。多くの読者が、「まほらば」に次ぐアニメ化候補作品として長らく期待していただけに、最後までその機会が訪れなかったのは、あまりに意外でした。やはりWINGからのアニメ化は相当厳しいと改めて実感するような結果ですね。連載が途中で大きく落ち込むようなこともなく、コンスタントに掲載を続けていただけに、扱いの低さが本当に惜しまれます。「まほらば」で盛り上がっていた時期に、そのままの勢いでアニメ化できれば良かったと思うのですが・・・。

 そして、「dear」が終わってしまったWINGの今後も危惧されます。まだまだラインナップが不安定な状態で、このところは新人の読み切りも芳しくないものが多く(今月も良くはなかった)、その状態で看板中の看板作品がひとつ消えるというのは・・・。今日発売日に買いに行った書店でも、入荷数は数冊しかありませんでしたよ。ただ、来年からの新連載攻勢が、割と期待できそうなので、それを信じて待つことにします。

 しかし、今月のWINGは手元に残しておこうかな。いつもは、一カ月程度で雑誌は捨ててしまうのですが、今月は最後のdear表紙があまりにも良かったので、特別に永久保存しておきたいな・・・。


<11・28>
・「桃色シンドローム」とスクウェア・エニックス・ノベルズのお話。
 8月に「S線上のテナ」、9月に「魔法のじゅもん」と紹介してきて、次はよりによってこれかという・・・。「きららフォワード」の連載なのですが、さすがにこの異様な内容は、もし作者(高崎ゆうき)がガンガンWINGで連載を持っていたら、絶対こうはならなかっただろうと思います。

 肝心の内容ですが、「イケメンのエロオタ青年が、アキバのエロゲーショップの地下で元兵器少女を拾い、自宅に持ち帰って魔法少女に仕立ててエロネタやり放題」というようなマンガです。そのはじけまくった内容は、新連載当初から雑誌の中でもひときわ目立つものとなっています。連載第1回目のフォワードでは、たまたま水兵ききがゲスト作家として読み切りを描いていたのですが、それと比較されてしまうようなマンガでした。

 しかし、面白いマンガだとも思いますし、個人的にもフォワードで「テナ」の次くらいに楽しみにしているマンガなのですが、内容があまりにもあれなので、読むにはそれなりの心構えが必要です。かつて、ガンガンWINGで掲載した読み切りは、こんなマンガではなかったと思うのですが、一体どうしてしまったんでしょうか(笑)。確かに、WINGときらら系では、雑誌的に方向性が近いところがあるとはいえ、このあたりで作品の許容範囲の違いがありそうです。もっとも、かつてのWINGでも、コミックスが成年誌コーナーに置かれていたという「がんばらなくっチャ!」というエロネタ全開の怪作があったくらいなので、実はさして変わらないのかもしれませんが・・・。

 それと、この高崎さんは、12月に出るスクウェア・エニックス・ノベルズ新刊(「ロールプレイ」)の挿絵も担当しているようです。これを見るに、まだ完全にスクエニとの縁が切れたわけではないのかも。出来ればこちらでも何らかのマンガ連載を持ってほしいです。それと、前にもここで書きましたが、スクエニのライトノベルもそろそろ本格的に展開すべきではないかと。今の状態だと、刊行点数も少ないし、値段も高いしでほとんど知られていない。「スクウェア・エニックス・ノベルズ」と言われても、まるでピンとこないですしね。

 「桃色シンドローム」1巻、「イチロー!」2巻、「○本の住人」2巻にそれぞれ描き下ろしぺーパープレゼント!とらのあな
 ラズベリー[高崎ゆうきイラストサイト]
 スクウェア・エニックス:EX・Game・Comicノベルズ 新刊情報


<11・24>
・咲の麻雀牌がほしいんだが・・・。
 ヤングガンガンで絶賛連載中のはいてない麻雀漫画「咲 -saki-」ですが、確かアニメイトがこれの麻雀牌を作って、先日の夏コミで先行発売されたことを思い出しました。その後、一般販売されたはずなのですが、なぜかどこに行っても見かけない。調べてみると、これがやたら大人気で、どうも予約の時点でほぼ完売したらしく、店舗にはほとんど出回らなかったらしいのです。まさか、一万円以上もするグッズがそこまで売れるとは思っていなかった。「咲 -saki-」の人気恐るべきというか、一体誰が買っているのか(笑)。今になってほしいと思ってもまず手に入らないかも・・・。

 さて、今月発売される「咲 -saki-」の3巻ですが、相変わらずその手の書店の特典攻勢は絶好調です。前巻・前々巻でも、特典を求めて複数買いする光景をよく見かけましたが、今回も見られそうです。どうやら、「ちょこっとヒメ」とはまた別に、ここでもNFKが活動を続けているようです(笑)。個人的にもかなり楽しみなこのマンガ、実際にかなりの人気なので、このまま行けば他のヤングガンガンの連載を差し置いて、一足飛びにアニメ化まで行ってしまうかもしれません。いや、ほんと今後の展開が楽しみです。

 しかし、今回の3巻の表紙ですが、1巻で咲、2巻でのどかと来て、3巻は順当に優希かと予想していたのですが、意外にも龍門淵高校の天江衣が登場。登場したときからその圧倒的な萌えレベルの高さで大人気のこのキャラを持ってくるとは、惜しげもなく最大戦力を投入するその姿勢には大いに感動しますね(笑)。

 美少女麻雀漫画「咲-Saki-」3巻発売記念!描き下ろしカラーイラストカードプレゼント!! とらのあな
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<11・21>
・メイトは素晴らしい(かもしれない)。
 メイト(アニメイト)の情報誌である「きゃらびい」の164号、その中の書籍の紹介ページで、「紅心王子」と「咲 -saki-」、そして「東京☆イノセント」の新刊の紹介があります。このうち、「紅心王子」と「咲 -saki-」は、トップでの大きな扱いだったりします。
 最近では、とらのあなやゲーマーズ、マグマニなどでも、スクエニの新刊コミックスでよくフェアを行ってくれますが、ここまで扱いが大きいのはメイトだけでしょう。「咲 -saki-」は、まだネットを中心にかなり人気を得ているので、この扱いも分かるのですが、「東京☆イノセント」、そして今回が初コミックスである「紅心王子」をトップで扱うとは並ではない・・・。

 「紅心王子」は、ガンガンの中でもさほど大きな扱いではなく、割と異色作とも言える連載で、現時点でもさほど目立つ人気は得ていないと思えます。しかも、少女マンガ的な作風が特徴で、男性マニア読者にはあまり大きな人気を得られないような作品なので(最近では、男性マニア向けの少女誌も盛んに出ているので、一概には言えませんが)、まず他の書店でここまでの扱いは考えにくい。これは、担当者がよほど熱心にガンガンを読んでいないと、到底出来ないような紹介ページでしょう。わたしなどは、最近のガンガンをまるで評価しておらず、雑誌への興味が急速に遠ざかりつつあるくらいなので、むしろこちらの担当者の方がよほど熱心で愛が感じられます(笑)。わたしがもしメイトの担当者だったら、とっくの昔にガンガンには見切りをつけているかも・・・。

 ただ、こういったマイナーな良作を採り上げてくれるのは素晴らしいのですが、時にこれはどうなのかと思えるような作品の紹介、フェアを行うこともあるので、それはちょっとマイナスです。何度もこのサイトで採り上げている「ブレイド三国志」などは、到底フェアをやるようなマンガには思えませんでした (まあ、これはとらやゲーマーズでも同じフェアをやってましたが)。あと、「獣神演武」の扱いの大きさもちょっと。荒川弘が関連しているメディアミックス作品ということで、大きな扱いになるだろうとは思いましたが、肝心の原作もアニメも決して面白いとは言えない作品なので(現時点でもほとんど話題になってないですし)、こういう明らかに面白くないと思える作品は、思い切って完全に見切りをつけてほしいところ。まあ、それは商業的に無理な話なのかもしれませんが、しかし、評価できない作品を大きく紹介されても、決して嬉しくないというのが正直なところ。

 それと、「紅心王子」ですが、最近のガンガンではかなりの良品です。少女マンガ的な作風なので、男性的な燃え・萌えを期待している読者には馴染まないかもしれません。が、「コミックエール」や「コミックシルフ」を読んでいるような読者なら、きっとこれはツボにはまるでしょう。


<11・18>
・GGグランプリに3万円。
 今のガンガンで延々と続いている「GGグランプリ」(特上でないほう)。2ページのギャグマンガの投稿コーナーで、6つの作品を並べて掲載し、読者アンケートの投票でポイントを与えるというシステムです。ポイントがたまれば、ガンガンで読み切りマンガの掲載権が与えられるという仕組みです。

 しかし、このコーナー、送られてくる投稿作品のレベルが低く、まったくと言っていいほど面白くありません。そして、最大の問題は、その投稿作ひとつひとつに、3万円もの高額の賞金を与えていることです。この高すぎる賞金額は、昔から指摘されてきたことで、かつては確か5万円だった時代もあったような気がします。これは異様な高額ですが、現行の3万円でもまだまだ高すぎます。たった2ページのマンガに3万円も与えるとは、ある意味すごい。2ページに3万円ということは、1ページあたり1.5万円。雑誌の連載マンガでは、作者の原稿料はページ数で決まる出来高だそうですが、こんな高額の原稿料を貰っている連載作家が、今のガンガンにどれだけいるのでしょうか。1ページあたり1.5万円だから、毎号30ページの連載ならば、45万円・・・? アシスタントに払う給料のことを考えれば、これくらい貰っていてもおかしくはないのでしょうか? いやいや、そんなことがあるはずがありません。ガンガンのようなマイナー誌で、しかも連載開始して間もない新人作家の場合、ここまで貰っているとは考えにくい。荒川弘クラスの作家ならば、当然このランクは超えるでしょうが・・・。いずれにせよ、この「2ページに3万円」というのは、連載作家ですら貰っているかどうか分からないほどの、高額な原稿料です。

 (参考)漫画家とアニメーター
     「漫画家」というお仕事について迫ってみた!

 そして、1作品あたり3万円ですから、毎月6つの作品に合計18万円を払っています。これを1年間(月刊を12回)続ければ、216万円。雑誌が売れないというこの時代において、しかもマイナーな雑誌であるガンガン系で、よくそんな金があるものです。毎号たった12ページのコーナー、それも素人の投稿に18万円もの金を消費し、その一部が読者の払った雑誌代から払われているとなると、やりきれません。
 それに、GGグランプリ自体、読者にとってはまったく面白くなく、楽しみにしている人も少ないだろうと推測できるようなコーナーです。そんなコーナーに注ぐそれだけのお金があるならば、もう1本新人作家に連載を持たせてもよいのではないでしょうか。連載があれば、そのコミックス化も期待できますし、そちらでの売り上げ(作家には印税収入)が期待できます。その方が雑誌・出版社にとっても、新人作家にとってもよいでしょう。

 ちなみに、ガンガンパワードの方の「4Pで4コママンガをやってみないか」のコーナーでは、ひとつの作品につき5万円の賞金を与えています。4ページで5万円だから、2ページで3万円よりはまし?とも言えますが、これもえらい高額です。本当に、そんなに金を出して大丈夫なのでしょうか。
 できれば、他の出版社の類似のコーナーについても知りたいところ。というか、こんなコーナーがある雑誌がスクエニ以外にあるのかどうか知りませんが・・・。


<11・14>
・「隠の王」の7巻が素晴らしい。
 先月買ったコミックスの消化が、このところ遅れていたんですが、先日読んだ「隠の王」の7巻は素晴らしかった。いや、この作品は、ここまでの話も十分良かったんですが、この7巻に関してはこれまでとは次元が違う。個人的には、これで完全に名作となった感があります。

 これまで、対立する忍の諸勢力のキャラクター一人一人を丹念に描いてきたのですが、7巻に来てそれらのキャラクターが一度に集結します。萬天、灰狼衆(清水家)、風魔と、これまで登場した諸勢力に加え、新たに甲賀が登場。しかも舞台は、その甲賀の本拠である忍の育成機関・アルヤ学院。学院の生徒たちがすべて甲賀の者たちで、他の者にとってはまさに敵地の只中ですが、その甲賀の中でも内部で対立があるなど一枚板ではなく、ここに各勢力、各キャラクターごとの思惑が加わって、事態は複雑な様相を見せます。
 この7巻の素晴らしいのは、これだけ多くのキャラクターが一度に登場しながら、無駄なキャラクターがひとりもいないということ。それぞれのキャラクターすべてが、確固たる思惑の元に行動していて、それが各場面でしっかりと描かれ、ほぼ全部のキャラクターに見せ場が用意されています。いや、この展開は本当に盛り上がりました。

 どのキャラクターを見ても楽しめるのですが、その中でもあえて誰か挙げれば、この7巻で表紙も飾り、ついにストーリーの前面に飛び出した相澤虹一でしょうか。これまでは、徹底的に地味な腹黒キャラとして描かれ、平然と人を銃殺する残虐性で一部読者を震え上がらせた虹一ですが(笑)、ここに来てついにさらなる異常性まであらわになりました。この7巻での異常な活躍ぶり、そのインパクトは冗談では済まされません。

 そしてもうひとり、舞台となるアルヤ学院の学院長、シリウス・ハシバの最期も素晴らしかった。厳しい忍の育成機関の長でありながら、生徒の子供ひとりひとりに愛情を持って接し、学院の生徒みなに愛されたこの学院長は、病に冒され最期を迎える時にも、学院の生徒たちに看取られながら、穏やかに息を引き取ります。作中の言葉にもあるとおり、シリウス・ハシバの死は本当に満たされていた。わたしも、出来るならばこんな穏やかで満たされた死を迎えたいものだと、本気で思ってしまいました。


<11・11>
・「幻燈師シリーズ ボクの創る世界」
 もうひとつ、月の前半に買う予定のコミックスとして、12日発売の「幻燈師シリーズ ボクの創る世界」があります。あのカザマアヤミさんのシリーズ連作をまとめたコミックスで、かつてはあの「月刊少年ブラッド」に掲載されていた作品です。この「ブラッド」、新創刊されて以来、あまりにもつまらない誌面に終始し、わずか半年であっという間に廃刊してしまったのですが、そんな誌面の中で、数少ない読める作品だったのが、このカザマさんの「幻燈師」シリーズでした。わたしなどは、このマンガのために「ブラッド」を購入したくらいです。

 ただし、雑誌に掲載されたのは、都合2つの読み切りだけで、その後はウェブ上で続編が掲載されました。ウェブで掲載された第3弾・第4弾の読み切りも素晴らしい内容で(現在は掲載終了)、この4話に描き下ろしを加えて、ついにコミックスとして刊行されます。

 このマンガは、カザマさんのWINGでの4コマ連載「ちょこっとヒメ」とは異なり、作者久々のストーリーマンガです。個人的には、カザマさんの読み切り時代のストーリーマンガがとても好きだったので、この作品もとても気に入りました。
 肝心の内容ですが、「幻燈師」という、人に幻想を見せる職業を目指す少年少女の物語で、学園ラブコメの要素が強い作品です。作者自身が恥ずかしくて死んでしまう(笑)ようなラブコメのシーンもあり、実にほほえましい作品となっています。一方で、「幻燈師」を目指す少年少女たちが精一杯の努力で見せる、画面一杯に繰り広げられるロマンティックな光景にも大いに惹かれるものがあります。

 そして、とにかくカザマさんの絵はかわいすぎる。カザマさんの描く十代の学生のヒロインたちは、各話どの女の子をとってもとてつもなくかわいい。ある意味では「ちょこっとヒメ」のキャラクター以上に萌える(笑)。このようなキャラクターが登場するマンガを、かつての読み切りやウェブサイトで何度か見てきたことから、このマンガが一番ストレートに作者の作品性を表していると言えるかもしれません。昔、WINGの読み切りを見て惹かれ、サイトを見つけてそこのイラストやマンガに浸っていた時から、「この人はデビューすれば絶対にいける」と思っていましたが、それがついにここまでの形になるとは。これは最高に楽しみな一品となりそうです。

 唯一の心残りは、アニメイト池袋本店で開かれるというサイン会に行けないことですね。残念・・・。


<11・7>
・「禁書目録」関連のコミックスが2冊同時発売。
 わたしは、いつもは月の終わりの方に買うコミックスが集中するのですが、今月は珍しく月の前半に買うコミックスがいくつかあります。

 そのうちのひとつが、先日より連載が続けられていた「とある魔術の禁書目録」の2大コミック作品。ひとつが、ガンガンで連載中の「とある魔術の禁書目録(インデックス)」、もうひとつが、こちらは電撃大王で連載中の「とある科学の超電磁砲(レールガン)」です。今月は、原作小説の最新巻(14巻)も発売されるのですが、その発売に合わせて、11月10日に同時発売されます。

 ガンガン連載の「とある魔術の禁書目録」は、原作本編のコミカライズ。作画担当は新人の近木野中哉(おこのぎちゅうや)。最近のガンガンの新連載の中でも、かなり安定して読める作品で、今のガンガンでは最も期待している新規作品のひとつです。やや作画レベルが安定せず、しかもなんとなくぼんやりした感じの作画なので、今ひとつ印象が弱いですが、内容は極めて原作に忠実で、かつ堅実によく描けています。原作小説は、少年マンガ的な王道展開と独特の設定、キャラクターが魅力の作品ですが、そのいずれもがよくコミックとして再現されています。最初のうちは安定せず、特に背景描写が弱かった作画も、連載を重ねるにつれ次第に良くなってきたのも好印象です。

 しかし、本当に面白いのは、電撃大王連載の「とある科学の超電磁砲」の方でしょう。こちらは、原作の外伝的なストーリーなのですが、マンガの出来としてはこちらの方が上のような気がします。作画はこちらも新人の冬川基(ふゆかわもとい)ですが、連載の最初から絵がうまく、見た目の印象では明らかに上回っていました。ガンガン連載のそれとは対照的に、くっきりした描線と鮮やかな黒ベタが特徴の作画で、非常に鮮烈な印象を受けます。そして、こちらは、物語の舞台である学園都市の背景描写も、実によく描けています。

 そして、原作から離れたオリジナルのストーリーも面白い。原作では最大人気を誇るヒロイン・御坂美琴を主人公に、彼女と彼女を取り巻く学園の風紀委員たちが、学園の秩序を乱す謎の事件を追う・・・といった話ですが、こちらの展開でも飽きさせず面白い。電撃大王の連載だけあって、女の子の萌えキャラクターに重点が置かれていますが、決して萌えだけのマンガではない。むしろ、今の電撃大王の中でも、最も面白いマンガのひとつではないかと思っています。新人の初連載作品としては、非常にレベルの高い作品ではないでしょうか。

 ただ、現時点では、やはり本編のコミックス化である「とある魔術の禁書目録」の方がより知られているようですが、できれば「とある科学の超電磁砲」の方も注目してほしいところ。こちらの方がさらなる良作です。

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<11・4>
 今回、新たに「雑誌連載・読み切り作品一覧」のコンテンツを作りました。今後、随時他の雑誌についても更新していきます。データの羅列で面白みに欠けるかもしれない更新ですが、これでも相当な労力と時間が掛かっているので、これでご容赦ください。前々からこのサイトに絶対に必要なコンテンツだと思っていましたので、これは最後まで完成させたい。
 それと、このコンテンツの追加に伴い、これまでにあった「作家ピックアップ」は一旦外しました。中にあった唯一の記事「堀田和哉研究」は、「少年ガンガンの作品」の中に移転しましたので、今後はそこでお楽しみください。


・10代と20代、30代の好みの違い。
 前回の日記で書いた、伊藤剛さんのきらら編集部インタビュー。これには、非常に興味深い話がたくさんありました。
 最も興味深かったのが、「10代と20代、30代の好みの違い」に言及した箇所ですね。伊藤剛さんは、この手の萌えマンガを好む年齢層が、比較的高年齢の30代に多いことに注目し、

――30代が萌え系の作品を読むというのは、とにかく昼間疲れて帰ってきて、甘いものを食べるような感覚らしいんですね。同じ萌え系と括られるものでも、10代とかもっと若い人はライトノベルのような物語的な方向に行く。つまり、年齢が上がると、とにかく何も起こらない話の方がいいらしいのですが、実際にそういう反応はあったのでしょうか?

とインタビュアーとしての質問を出しています。この質問を見るだけでも、この人は本当によく萌え作品について考えているなと感心するのですが、それにしてもこれは本当のことなのでしょうか?

 わたし個人の感覚としては、「確かにこれは言えている」と感じますね。実は、10代のうちは、萌え作品に反発する人が結構多いのです。それが、20代から30代へと高年齢に近づくにつれて、萌え作品に対する抵抗が少なくなり、ごく自然に読むようになります。
 逆に、「若い人は物語的な方向に行く」というのも、確かにその傾向があります。物語だけでなく、よりアクティブな要素に惹かれるところが、かなり見られます。テンポ良く進む物語とか、爽快感溢れる燃え要素とか、同じ萌え要素でもより強く心に訴える恋愛やエロ要素など、そういった点によく惹かれます。例えば、いわゆる少年マンガに対するこだわりが強い人は、実は10代や20代始めの若い層に多い。とりわけ、かつての80年代のジャンプのようなマンガに対するこだわり、つまり王道系の少年マンガを求める読者が目立ちます。逆に、20代後半や30代の読者には、意外に少年マンガに対するこだわりがない人が多い。一見すると、昔のジャンプをリアルに知っている世代の方が、今の読者よりも少年マンガを好むのではないかと考えてしまいますが、実際にはそうではなく、むしろ完全に逆なのです。

 むしろ、20代後半から30代となると、作品に対する柔軟性が高くなるのか、従来にないタイプの作品(まったりゆる萌え系の作品)も素直に受け入れるようになります。伊藤剛さんは、この理由を「とにかく昼間疲れて帰ってきて、甘いものを食べるような感覚」としていますが、どうもそれだけではないような気がします。作品に対する有効範囲が広がり、それまでは物足りなく感じていたまったり系の作品にも楽しみを見い出し、落ち着いてのんびりと読めるような心境へと感性が変化していくことが、より大きな理由ではないでしょうか。


<10・30>
・伊藤剛のきららインタビューについて。
 少し前の話ですが、伊藤剛というマンガ評論家の方が、萌え4コマで知られる「まんがタイムきらら」の編集部インタビューを行っています。で、そのインタビューの内容が、非常に興味深いものでした。

 まず、このインタビューは、マンガ評論家の方が、きらら系のような萌え系マンガの編集部にインタビューを行ったという点そのものがが興味深いです。一応、アミューズメントメディア総合学院の講師としてのインタビューだったらしいですが、それでもマンガ評論家らしい見方も随所に出ており、大変有意義なものだったと思います。
 旧来のマンガ評論家には、最近のマンガを評価する人は多くなく、とりわけ萌え系のマンガなどは、「存在しないもの」として扱おうともしない人ばかりが目立ちます。そんな中で、この伊藤剛さんは、昨今のマンガにも理解を示す数少ない評論家のひとりとして、その活動には見るべきものがあります。

 インタビューの内容にも、いちいち賛同したり、あるいは驚かされたりと、ひとつひとつ意義のあるものが多い。とりわけ面白かったのが、「マンガの作り方に、ひとりひとりの編集者の個性を重視している」という点。作品へのアプローチの仕方は、それぞれの編集者が自分の責任でやりましょう、という方針。だから、それぞれの作品で、他とは違う個性的な路線が出てくるとのこと。内容だけでなく、絵柄にまでこだわりがあるため、違った雰囲気のマンガが出てくることも多い。このような作品作り、雑誌作りには、大いに賛同できるものがあります。
 一方で、このサイトで扱っているガンガンの編集部が、今ではあまりにも画一的な誌面づくりに終始し、編集長の独断でスポーツマンガや料理マンガの掲載をごり押ししたり、「少年マンガ絵!そしてエロ!」というメジャーな売れ線ばかりを求める路線を打ち出しているのを見ると、あちらの方の雑誌作りがうらやましく思えます。

 それ以外にも、「女性的な絵柄の萌えを強く意識したため、創刊当時は女性作家が圧倒的に多かった」とか(今でも5割は女性作家)、「しかし読者は男性が大半で、男女比は9:1」とか、「20代後半から30代の年齢層が中心読者で、この層に萌え系を好む人が多い」とか、非常に面白い事実の一端が語られています。このあたりのことは、いずれ独立した記事にして考察したいですね。

 まんがタイムきらら編集部インタビュー
 上記のインタビューに対する記事
 伊藤剛のトカトントニズム
 まんがタイムきららWeb


<10・27>
・佳月玲茅さんは素晴らしい。
 今回の「妹アンソロジー」では新人の佳月玲茅(かづきれち)さんが、大変素晴らしい働きをしてくれました。かつて、フレッシュガンガンで「ドクサイ某国プリンセス!」という萌え王女ものを描き、これはこれで中々読めるものだったのですが、ようやくこういう形ながら次回作が登場してくれて嬉しいかぎり。「妹アンソロジー」の執筆陣の中で、最も期待して待っていた甲斐があったというものです。

 しかし、いくらなんでも、このようなエロ萌えマンガばかりを描かされるようでは、この先心配です。中性的な絵がかなり好印象で、話もそつなくまとめている印象があり、これから伸びればさらなる良作が期待できる新人なのに、それが単なる「萌え・エロ要員」として、萌え系のラブコメ・エロコメばかりを描かされるようになるのではと危惧されます。

 現に、今月発売のガンガンパワードから、作画担当としてあの「キミキス」のコミック化作品の連載を行うことになりました。しかし、正直言って、こちらの作品は、いまいち印象がよくありません。好印象の絵柄とはいえ、絵のレベル自体はまだまだですし(作者自身も後書きで言っていますが)、原作の絵柄をあまり再現できておらず、作画自体もいまいちです。これでは、ゲーム原作ものとしてはあまりに物足りない。まだ絵的にはさほどうまくない作家なのですから、絵が重要視される原作ものを任せるのは、ひどく疑問です。それよりも、むしろオリジナルの作品を描かせ、絵よりも内容を重視した作品作りを期待するべきではないでしょうか。

 それに、なぜガンガンパワードがキミキスにこだわるのか、それもよく分かりません。なぜ他社のゲームコミックなのか。しかも、キミキスは、他でもコミック化している雑誌が複数あり、そちらの方が大きな人気を得ていることもあって、パワードでの連載はかなり印象が薄いです。それでも、前回のコミック化はそれなりに評判が良かったようですが、今回は本当にどうか。作画も原作担当も完全に新人で、まだまだ実力が不安定な作家に描かせるというのも疑問です。

 正直、今回のこのパワードの連載は、個人的にかなりがっかりしたところがあり、できれば佳月さんのオリジナルの新作(連載・読み切り問わず)を雑誌で読みたかった者としては、ひどく拍子抜けしてしまいました。「妹アンソロジー」の方ではすさまじい活躍を見せたのですから(笑)、次回は真面目なオリジナル作品で活躍してほしいものです。


<10・24>
・スクエニ最凶兵器「妹アンソロジー」降臨。
 かつて、ガンガンパワードが「萌えアンソロジー」なる企画を立て、萌えマンガの投稿を募集し、プロの作家にも参加させてアンソロジーを作ろうという試みを行いました。最初から不可解な企画で、長らく疑問視して経過を見守っていましたが、ついにこれが形となって発売されてしまいます。それが「妹アンソロジー」と「年の差アンソロジー」。「妹」の方が男性向け、「年の差」の方が女性向けという位置づけとなっています。

 わたしは、萌えという要素は好きですが、しかし最初から萌えだけを目的にした作品からは、面白い作品が生まれることは少ないと考えており、ひどく懐疑的に見ています。そのため、このような「萌えマンガを作ろう」などというパワードの企画には、最初から相当な不信感がありました。「キラ☆萌えWEB」という特設サイトの内容も不可解で、そこに設置されているブログの書き込みを見て、さらに不信感を増大させました。

 加えて、男性向けと女性向けを完全に分けて企画しているのも、大いに疑問でした。かつてのエニックスは「中性的」という言葉に代表されるように、男女性別問わず読める作品作りにこそ、大きな魅力がありました。それが、最近の方針転換で、露骨に男性向け・女性向けを狙うようになり(特に男性向けエロマンガ)、ついにこの企画においては、最初から男性向け・女性向けを峻別するに至っており、もはや来るところまで来た感があります。

 女性向けの「年の差アンソロジー」の方も、単なる平凡な恋愛・ラブコメ作品ばかりの趣きがあり、こちらの印象も良くないのですが、さらに問題なのは、やはり男性向けの「妹アンソロジー」でしょう。見るからに露骨な萌え&エロ要素ばかりが企画の全面に出ており、これまでに何回か雑誌やウェブで掲載された作品も、ことごとくそれを踏襲するものばかりでした。そして、ついにアンソロジーとして単行本が発売されました。はっきりいって、かつての良きエニックスからは想像も出来ないようなこのアンソロジー、その中身を見るのが非常に恐ろしい。表紙からしててぃんくるの萌え絵で、これだけで萌えマニアには受けがよさそうな外見ですが、本当にそれだけで売れてしまいそうで怖いところです。

 はっきりいって、同日発売の「ちょこっとヒメ」のような中性的萌えマンガからは、正反対の対極に位置しているとも言えるこのアンソロジー、まさに昨今のスクエニの変化を象徴する怪本と言えそうです(笑)。

 なお、このアンソロジーに関しては、近いうちに徹底的に考察記事を書く予定。


<10・21>
・スクエニ4コマ×3フェアが迫ってまいりました。
 かねてより楽しみにしていた、スクエニ4コマ×3フェアが、もう明日に迫ってまいりました。今回のフェアはかなり大掛かりなものなので、要チェックです。
 ガンガンパワード連載「勤しめ!!仁岡先生」、ヤングガンガン連載「WORKING!!」、そしてガンガンWING連載「ちょこっとヒメ」と、スクエニが誇る良作4コママンガ三本のコミックスが今月22日に同時発売されます。通常、毎月25日発売のヤングガンガンコミックスの「WORKING!!」、毎月27日発売のガンガンWINGコミックスの「ちょこっとヒメ」も、フェアに合わせて今月は22日に発売されますので、注意してください。

 開催店舗は、まずいつもの通り定番の「アニメイト」「とらのあな」「ゲーマーズ」のオタク系書店3店舗。いつものようにメッセージペーパー(とらはイラストカード)が付きます。ただし、今回は3冊同時発売なので、それぞれのコミックスにその作品のペーパーが付くことになります。全部集めようとしたら9冊買うことになりますね(笑)。

 そしてもうひとつ、これが重要なのですが、それ以外の全国書店でもフェアが行われ、こちらでは「しおり」が配布されます。このしおりの配布方法が独特で、3冊のうちの1冊を買うと、残りの2冊のコミックスのしおりがもらえるという仕組みです。例えば、「ちょこっとヒメ」のコミックスを買ったら、「ちょこっとヒメ」のしおりはもらえず、「勤しめ!!仁岡先生」「WORKING!!」のしおりがもらえます。「ちょこっとヒメ」のしおりがほしいのなら、他の2冊のコミックスの方を買えということです。なんて悪辣な商法なのでしょう(笑)。

 わたしの方も、今回はフェアに備えてはりきっているんですが、唯一、ゲーマーズだけは地元(広島)にありません。ここの特典だけが手に入らないのが残念でならない。いっそのこと岡山か博多のゲーマーズまで新幹線で買いに行くか(おい)。いや、さすがにそれは無茶かな・・・。ヤフーオークションで競り落とすのが無難かもしれない。

 ところで、今回の「ちょこっとヒメ」3巻の表紙は素晴らしすぎます。なんなんでしょう、このとろけるような萌えレベルの高さは(笑)。カザマさんは、「もう見るからに萌えるような絵を描きたい」とちょっと前に書いておられましたが、もう十分に実現しています。これならば複数買いする価値があるというものです(まて)。

 アニメイト・スクエニコラボページ・先生からのメッセージアニメイト
 スクウェア・エニックス4コマフェア開催!! とらのあな
 スクエニ4コマ×3 フェア ゲーマーズ
 4コマだよ! SE4フェア開催!マグマニ) マグマニでもフェアを開催。

 それと、この3つの作品合同で「オリジナルドラマCD」応援者全員サービスも実施されます。こちらの出来も今から楽しみですね。


<10・17>
・やはり退魔師ものか・・・準大賞受賞作。
 今月発売のガンガン11月号に掲載されたスクウェア・エニックスマンガ大賞「準大賞」受賞作「朱神さまの鬼丹やらい」ですが、とても準大賞受賞作だとは思えない出来の作品でした。先月の「ROLL」も大概ひどかったのですが、今回のこれも選定への疑問が尽きません。

 「ROLL」の方は、まだ絵は良かったのですが、今回の「朱神さまの鬼丹やらい」の絵は、ある程度の完成度こそあれ、まだまだ粗が目立つ絵で、拙い描き込みが激しすぎて読みづらいシーンも多く、これではさほど評価できません。多少技術的に拙くとも、なんらかの独創性があればそれを評価できますが、こちらもとりたててよくあるタイプの絵柄に過ぎず、やはりいまいちです。

 そして、それ以上に内容が平凡に過ぎます。スクウェア・エニックスの新人作品では、本当によく見られる「退魔師もの」そのものといった作風で、ページをめくった瞬間「またこの手のマンガか」と思ってしまいました。本当に、なぜこれほどまでに似たような設定・ストーリーのマンガばかりが出てくるのでしょうか? もちろん、似た作品であっても、過去の作品よりも内容が優れていればよいのですが、しかしこの作品がとりたててよく出来ているとも思えない。この点でも準大賞にふさわしいとは言えないでしょう。
 前回の「ROLL」の方が、ストーリーで完全に破綻していたのに比べれば、こちらはまだ普通に読めるストーリーにはなっているため、その点ではさほど抵抗は強くないのですが、しかし極めて平凡で読みがいのない作品であることは変わりありません。このレベルの作品が、準大賞を受賞しているというのは、本当にどうかと思います。これが入選か佳作ならば、まだ話は分かりますが・・・。

 このところのガンガンのマンガ賞では、このような不可解な選考結果が本当に多すぎますが、今回の賞(第10回スクウェア・エニックスマンガ大賞)は、その中でも特に目立ったものがあります。これでは、今後ガンガンを(スクエニを)支える新人が出てくるのか、極めて懐疑的に考えざるを得ません。


<10・14>
・(何度でも言うが)ヤングガンガンは絶対にグラビアをやめるべきだ。
 このところ、行きつけのコンビニでヤングマガジンが大量に入荷されているのに対して、ヤングガンガンの入荷数は二冊。いや、これでもまだ入荷されるだけ、そこのコンビニはましなのかもしれない。

 さて、何度でも書きますが、ヤングガンガンはあのアイドルグラビアを何時まで続けるつもりなのでしょうか。私的にはまったく興味がないですし、他の多くの読者にも共通でしょう。我々は、二次元の女の子には興味があっても、三次元のグラビアアイドルなどに興味があるはずがありません。
 そもそも、なぜグラビアを載せる必要があるのかが分かりません。「青年誌だから」と言っても、グラビアのない青年誌もたくさんあります。なぜグラビアなのか。単に編集者の趣味なのか。売り上げのためか。それとも、グラビアを載せるような一般向け青年誌を志向してのことなのか。いずれにせよ、まったく理解できません。

 それよりも、「BAMBOO BLADE」がアニメ化されている今ならば、是非ともこのマンガの表紙を見てみたいところです。その方が明らかに雑誌の存在が映えるし、アニメ化の効果で雑誌の売り上げも期待できるでしょう。誰もが望んでいるであろう表紙をなぜ実現しないのか。

 先ほどのコンビニでの光景に象徴されるとおり、ヤングガンガンは、決してメジャー化できてはいません。他のガンガン系雑誌同様、コアな読者に人気がある雑誌であり、個人的にはそれでいいとも思っています。マイナー誌にはマイナー誌の良さがあります。それなのに、こんな一般向け志向とも言えるグラビアを続ける必要などまったくありません。

 現在発売中の「BAMBOO BLADE」6巻、及びヤングガンガン20号から3号ほどに渡って、例のオタク系書店3店舗(メイトゲマとら)において、イラストパズルカードが配布されるキャンペーンを行っています。それ以外にもコミックスや雑誌購入で様々な特典がもらえるようです。コンビニでの扱いが寂しい半面で、マニア系の書店ではここまで大切に扱われているわけです。だとすれば、雑誌の方も、そういった購入層を大事にするような施策を行うべきではないのか。少なくとも、アニメイトやとらのあなの店内では、グラビアなどよりもマンガイラストの表紙の方が、その場の雰囲気にふさわしいことは間違いありません。その方がどう考えても売れ行きもよいでしょう。今のヤングガンガンのひとりよがりな一般青年誌志向のグラビアは、姉妹誌ガンガンの一般メジャー志向を思わせるもので、熱心な読者の存在を完全に軽視しているとしか思えないのです。


<10・10>
 アニメイトの新着ニュースのページで「勤しめ!仁岡先生」が、「謹しめ仁岡先生」になってる・・・。でも、内容的には特に間違ってないので、気にしない(まて)。いや、より正確には、「謹しめ!校長」の方が正しいかも。

 アニメイト・新刊特典の新着ニュース!


・今になってサムライスピリッツを購入。
 長らく手に入らなかった、初代サムライスピリッツのPS版(剣客指南パック=初代と続編「真サム」のカップリングソフト)がアマゾンで売りに出されていたので、ようやく手に入れることができました。ちょうどTOPの2回目のプレイも終わったところで、実にタイミングのいいところで家に届いたので、早速プレイ。
 この当時のSNKのソフトの例にもれず、とにかくロード時間が長かったりユーザーフレンドリーでないソフトですが、このソフトはまだましな方で、なんとかロード時間も我慢できるほうでした)。移植度も、初代に関しては悪くない。とりあえず家でやる分には十分合格です。

 このゲームについては、対戦格闘ゲームではわたしが最もはまったゲームであり、かつてゲームセンターに通っていた時代には、かれこれ5年以上長くやっていました。もちろん、そんなに長く置いてあるゲームセンターというのもないので、たまたまこのゲームが再入荷されたゲーセンを見つけては、そのたびにやるという形です。このゲームは、いつの時代にも熱心な固定ファンがいて、発売して5年とかの時期が過ぎても、対戦を楽しめるプレイヤーが常 にいたように思います。それも、他の格闘ゲームファンとは若干異なるプレイヤー層が多かった。同じ対戦格闘ゲームでも、ストIIや餓狼とはプレイ感覚が大幅に異なるゲームなので、プレイヤー層もおのずと変わってくるのです。
 また、初期の発売直後の頃は、このゲームは本当に大人気で、さほど事前に告知・宣伝されずに発売されたにもかかわらず、爆発的にヒットしました。当時のわたしは、とあるゲーセンの常連でしたが、常連総出で閉店まで粘ってこのゲームに取り組んだのも懐かしい思い出です。

 ただ、さすがに最近はもう単独で置いてあるゲームセンターもほとんどなく、わたしの行ける地域では対戦台なども当然ないのですが、ネットで巡回してみると、いまだに対戦を日々楽しんでいるゲームセンター、大会を定期的に行っているプレイヤーがいることを発見。大阪や東京ではまだそういうところもあるようで、こういうところでも都会というのは本当にうらやましい。


<10・7>
・メディアミックス形式のコミック掲載に反対。
 このところ、スクエニから、メディアミックス形式でのコミック化作品が目立つようになりました。具体的には、ヤングガンガン連載の「天保異聞妖奇士」「モノノ怪」、ガンガン連載の「精霊の守り人」、Gファンタジー連載の「地球(テラ)へ・・・」など。いずれも、TVアニメ作品が先行で存在しており、そのコミック化作品をスクエニ雑誌で掲載する、という形になっています。

 これらの作品の出来自体は、幸いにも良いものが目立ちますが、しかし、このような安易なメディアミックスを何度も行うというのは、決して勧められる行為とは思えません。元々、スクエニとは異なる外部の連載ですし、本来の雑誌のカラーと合わないことは十分に考えられます。あるいは、そうでなくとも、このようなアニメ連動作品は、本来の雑誌読者にとっては興味の薄いものでしょう(かつてのガンガンの「円盤皇女ワるきゅーレ」と同じことが言えます)。しかも、そんな作品を、まるでスクエニからのTVアニメ作品であるかのように宣伝する行為も目立ち、単にアニメ化の力で人気を得ようとする行為となっています。今では、マッグガーデンのブレイドが、このようなメディアミックスを多用する雑誌となってしまっていますが、スクエニもそれと同じ行為を行いはじめたように思われます。

 その上、「獣神演武」という、スクエニがかなりの割合で主導となったメディアミックス企画まで登場してきました。こちらは内容的にもまるで芳しくなく、到底成功は期待できないような作品です。単に、作画担当者に抜擢された荒川弘の名前で売ろうとしている作品にしかなっていません。これでは、スクエニの名前だけでなく、荒川弘の名前にまで傷が付く懸念すらあります。

 これまでのスクエニでは、このような企画はほとんど見られず、純粋に自社の連載作品が人気を得て、それがアニメ化されるという実直な方針を続けていました。初期の頃のガンガンでは、そんなにたくさんの作品がアニメ化されるわけではなく、1年に1本の割合もないような状態でしたが、それでも苦労してアニメ化を勝ち取った作品の存在は、非常に嬉しかったものです。最近では、ガンガンからのアニメ化はそれなりに本数が出るようになりましたが、マイナーな姉妹誌のWINGやGファンタジーでは、いまだほんの数本しかアニメ化されておらず、雑誌内で希少な作品としてその価値は非常に大きく、雑誌読者には大変喜ばれます。

 しかし、最近のスクエニでは、安易に他から作品を引っ張ってくるメディアミックス企画が目立つようになり、アニメ化のありがたみが極端に薄れてきたように思います。まるで、メディアミックス雑誌と化したブレイドを彷彿とさせるような方針で、これには到底賛同できません。やはり、このような露骨な人気取りでもしないと、今の雑誌は保てないのでしょうか。現在のところ、WINGのみこのような企画がまだ見られない状態ですが、せめてこの雑誌だけはこんな外部からの安易な企画は採り入れないでほしいですね。


<10・3>
・「コミックブレイドアヴァルス」(2)。
 それ以外にも、「アヴァルス」の連載陣には大きな疑問があります。それは、どうもこの誌面に合っていない連載がちらほら見られること。具体的には「エレメンタルジェレイド蒼」と「パンゲア・エゼル」の、MASAMUNEからの移籍組ふたつ。どちらも、スクエニ時代からのベテラン人気作家の連載ですが、必ずしも女性向けの内容ではありませんし、この雑誌での掲載はかなり疑問です。まあ、「エレメンタルジェレイド蒼」は、おそらくは本編がブレイド連載なので、それとのバッティングを避けたのでしょうし、「パンゲア・エゼル」は、かつてのWING連載時代から、比較的女性人気が高い(?)連載なので、こちらに編入してもよいと判断したのかもしれません。

 そして、このふたつに加えて、「からっと!」と「うりポッ!」のふたつの作品もどうなのかな、と考えてしまいます。どちらも、ある程度は少女マンガ的(?)な作風なのかもしれませんが、しかしどちらかと言えば男性に人気があるようなマンガではないのか? とりあえず、この美形キャラクターばかりの誌面の中では、少々浮いてしまっていることは間違いないでしょう。

 というわけで、この「アヴァルス」、単に美形キャラクターが目立つばかりの誌面で、女性オタク読者に露骨にターゲットを絞っただけで、面白い雑誌とは思えません。その上、そんな極端な誌面に強引に編入され、違和感が目立つ連載も何本か見られる状態で、雑誌としてのコンセプトもどうなのかと考えてしまいます。これまでのブレイド系雑誌同様、この「アヴァルス」も、編集者の露骨な戦略ばかりが目に見える雑誌になっているようです。

 個人的には、この「アヴァルス」よりも、ブレイド本誌で「白雪ぱにみくす!」が再開されることの方が嬉しいですよ。今回の雑誌再編で、ブレイド本誌の方は、少しはましに読めるものになるかもしれない。


<9・30>
・「コミックブレイドアヴァルス」(1)。
 今月になって創刊された「コミックブレイドアヴァルス」。ここ最近のブレイド、マッグガーデンがもうさっぱりなので、この雑誌も期待できないかな、と思ってチェックしてみたのですが、ほぼ予想通りの出来でした。

 これまでのMASAMUNE、ZEBELを廃刊して、新たに月刊誌であるこのアヴァルスを創刊したわけですが、これが完全な女性向け雑誌となっています。連載作品自体は、そのほとんどがMASAMUNE、ZEBELからの移籍作品なのですが、そこから「女性向け」と思われる作品のみを集めたというコンセプトでした。それらは、露骨に女性向け萌え狙いで、要するに美形キャラクターが登場するマンガばかりで、雑誌として随分と偏ったものになった感は否定できません。連載本数もさほど多くありませんし。

 女性向けというものが、必ずしも悪いというわけではありません。スクエニ雑誌では、Gファンタジーが比較的女性寄りの作品が多い誌面となっていますが、男性でも読めるマンガもバランスよく配分され、何よりも面白いマンガがかなりあります(今のスクエニ雑誌で最も充実しているという意見もある)。
 スクエニからの分家である一迅社のゼロサムは、Gファンタジー以上に女性向けと言える雑誌ですが、こちらはこちらで安定した誌面作りを行っており、やはり充実しています(この雑誌に限らず、一迅社の雑誌はどれもよく出来ていますが)。

 しかし、この「アヴァルス」は、今のところそこまでの面白さが感じられず、単に美形キャラクターでオタク系女性読者を引きつけ、それで売ろうしているとしか思えない雑誌になっているように感じます。これで果たして成功できるのか甚だ疑問であり、わざわざ他の雑誌を廃刊して女性マニア向けに絞った雑誌を創刊して、単に読者層を極端に絞りまくっただけで、これでは新規読者はまるで期待できないのではないかという気がします。今までのブレイド系雑誌同様、マッグガーデンのマニア優先の雑誌作りがよく表れているようです。

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<9・26>
・魔法のじゅもん(2)。
 今回の更新でも書きましたが、あらきかなおの芳文社きららMAXでの4コマ連載「魔法のじゅもん」の2巻に、「世界のわわわ」が収録されます。ページ数の少ない読み切りだったため、まずコミックスに収録されることはないだろうと思ってたので、これは非常に嬉しい決定です。まさかあのマンガがコミックスで読めるようになるとは・・・。「世界のわわわ」は、計2回の読み切りがあり、最初の読み切りが4コマ(6ページ)、次の読み切りが通常形式のショートストーリー(12ページ)と、割と変則的な構成ですが、両方とも掲載してあると嬉しい。ページ数のあった2回目の読み切りだけ収録とかだとかなり悲しい。まあ、4コママンガの中に通常のストーリーマンガが入っているコミックスは珍しくないですし、このマンガの掲載も問題はないはず。

 しかし、それにしても、こんなマイナーなマンガをよく収録しようと思ったものです。それも、自社の雑誌の作品ならまだ分かりますが、他社の作品ですし。ただ、当時のガンガンWINGは、何人かきらら系の作家(野々原ちきやととねみぎ)が連載や読み切りを描いていましたし、のちには、今度はWINGのカザマさんがきらら系雑誌(フォワード)で読み切りを掲載したりしましたし、なにかしら両者の間に接点や交流があるのかもしれない。

 しかし、収録先のコミックスである「魔法のじゅもん」は、かなりくせの強い作品なので、読むには注意が必要です。他のきらら系4コマが、多かれ少なかれほのぼのした作風なのに対して、このマンガのそれはやたらえげつないもので、主人公の女の子が腹黒な友達にひたすら(性的に)いじられまくります。こんなに黒くしかもエロネタがやたら多い萌え4コマは少数派です。さらに、作者があらきかなおで、しかもきららMAXの連載ということで、当然ながら百合(笑)。ここまで極端な百合エロいじりな作風は、かなり人をかなり選ぶだろうと思われますし、はっきりいって初心者にはおすすめできない(笑)。

 むしろ、初心者には、先月に出たあらきかなおの新刊「乙女はお姉さまに恋してる」をおすすめしたい。これは、同名のゲームが原作のゲームコミックのためか、作者のアクの強さはかなり抑えられており、過激ないじりやエロは控えめになっているため、非常に読みやすい。内容的にもうまくまとまっており、作者のマンガの中ではかなりバランスの取れた良作となっています。まず、初心者にはこちらを読むことを推奨したいですね。

 ウィキペディア─魔法のじゅもん─
 カナひよタウン(作者あらきかなおのサイト)


<9・23>
・特典のしおりがいつの間にか入っていた。
 少し前の日曜、仕事先の勤続表彰で広島まで出向いて、昼食(といっても弁当)の接待と劇団四季のミュージカル観劇をしてきました。かなり早い時間に行ってしまったので、集合時間まで30分以上空いてしまい、暇なので歩いて15分のとらのあなまで行って(いつもと行動パターンが変わらん)、たまたまその日に発売されていた「おまひま」の2巻を 購入、急いで小走りで戻るという一幕がありました。

 で、いつも通りとらでは分厚い紙袋に本を包んでくれたのですが、それから新刊を取り出したあと、残った紙袋を小さくたたんでおこうとしたら、なにかおかしい。なにか紙袋の中にものがあるみたいです。あれ、と思って取り出してみたら、プラスチック製のクリアしおりが入っていた。普段、とら(や同系のほかの店)では、なにか特典を付けるときには、レジの店員がそのことを告げてくれるのですが、今回のこれは、何らかの商品を買ってくれた人すべてに配布するものなので、そんな時だけはなにも言わずに入れてしまうのです。で、もしあのまま気づかず強引にたたもうとしたら、せっかくもらったプラスチックのしおりを真っ二つにぶち割ってしまうところでした(笑)。とらの紙袋はなまじ分厚い分、何か入っていても気づきにくく、似たようなミスを何度かやりそうになったこともありますが、今回は本当に気づいてよかった。

 今回もらったしおりは、オーガストの「FORTUNE ARTERIAL」です。個人的に好きなイラストレーター・べっかんこうさんの新作なので、本来ならばこのしおり配布も、(実際にもらいに行くかは別として)フェアがあることくらいはチェックしていてもおかしくなかったのですが、どういうわけかとらのあなウェブサイトの告知も見逃していました。最近は、どうも暑さと更新の忙しさでネットの巡回もとどこおりがちでしたかね・・・。なんにせよ、せっかくもらった綺麗なしおりを真っ二つに割らずに、あるいは人のたくさんいるところで床に落としてえらい目にあったりせずに(笑)、手に入ったのは幸運でした。

 「FORTUNE ARTERIAL」クリアしおり配布とらのあな


<9・19>
・今度は発売日が。
 半年ほど前、ガンガンWING連載の「夏のあらし!」(小林尽)のコミックス1巻が、新書版で発売されるという話をしました。通常、ガンガンWINGコミックスはB6版で発売されるのですが、これは新書版。おそらくは、作者の小林尽のマガジンでの連載「School Rumble」のコミックスが、新書版で発売されるために、それに合わせたのではないか、という話でした。

 そして、今月は2巻が発売されたのですが、今度は版型だけでなく、発売日まで変更になりました。ガンガンWINGコミックスは、毎月27日発売と決まっているのですが、それがなんと14日発売へと変更され、「School Rumble」の新刊と同時発売となりました。ここまで来ると、もうメジャーな人気連載との相乗効果で売り上げアップを狙ったことは明らかでしょう。

 元々、新書版という小さな版型で発売されることも気に入らなかったのですが、その上発売日まで変更するとは、いくらなんでもメジャー連載作品にすり寄りすぎではないでしょうか。そりゃあ、同じ作者の新刊が本屋でふたつ並んでいて、その一方が知名度の高い人気連載ならば、、端的にもう一方の売り上げの上昇も期待できますが、そこまでやるようなことか。ガンガンWINGの読者としては正直不満で、とりわけ今回は、発売日が変わっていることにしばらくの間気づかず、そのまま買い逃してもおかしくはありませんでした。本来のWINGコミックスの発売日よりも、作者の新刊の発売日を重視するわけですから、これは、「雑誌の読者」よりも「作者の読者」の方を重視するようなやり方ですよね。確かに、昨今は雑誌が売れない時代で、雑誌よりも作者でマンガを買う人の方が多いわけですから、この方が理に適った手法ではあるのでしょう(まして、相手は知名度で圧倒的に勝るメジャー連載作家)。しかし、ここはあえて、雑誌を買って丹念に作品を追いかけている読者の方を大切にしてほしかった。


<9・16>
・「幻燈師シリーズ」第3弾が公開中。
 随分と話題が遅くなってしまいましたが、現在、YAHOO!コミックにおいて、カザマアヤミの幻燈師シリーズ第三弾「ちびっこクロスゲーム」が公開されています。
 第一弾の「キミに魅せる空」と第二弾の「ラストプラトニックブルー」は、かつて廃刊した「月刊少年ブラッド」に掲載され、わたし自身もページを保存しているのですが、この第三弾は、Web上で初公開された新作で、これは前からかなり楽しみにしていました。

 で、これがやはり面白い。というか、カザマさんはこういうマンガのツボを良く分かっていますね。今回も萌えまくりです(笑)。前回、前々回と違って賑やかなツンデレ。これは素晴らしい。少女マンガ的な作品ですが、それでいて中性的で男性読者にもかなりアピールしているこの作品は、本来は「少年ブラッド」に載るようなマンガではなく、おそらくは「コミックシルフ」や「コミックエール!」などの、男性向け少女マンガ誌(?)に載るべき作品ではないでしょうか。これは、カザマさんの作品全般に言えていることかもしれませんが、この幻燈師シリーズは特にそうです。

 そう考えると、今のスクエニに、こういったマンガを掲載するにふさわしい雑誌がないのがちょっと残念です。いや、実は、かつてエニックス時代に「ステンシル」という雑誌があったんです。これは、少女マンガ誌でありながら、男性読者でも抵抗なく読めることを意識した、エニックスらしい中性的な雑誌で、ベタな恋愛系少女マンガなどはごく少数でした。絵柄的にもいかにもエニックス系の作品が多く、他の雑誌と並べても違和感がありませんでした。元々は、天野こずえさんの「AQUA」(現「ARIA」)もここに掲載されており、これも男性読者にもひどく親しまれました。この雑誌、かつてのエニックスお家騒動で主要作家ばかりがことごとく抜けてしまい、一気に雑誌の売り上げは転落し、騒動から約2年後に廃刊になってしまいました。今思えば、この雑誌がなくなってしまったのは本当に惜しかった。最近になって、男性向け少女マンガ誌が次々に創刊されているのを見ると、これは早すぎた雑誌だったのかもしれません。

 ところで、「ちびっこクロスゲーム」ですが、公開が9月20日までとなっています。まだ読んでいない人は今のうちに是非読みに行きましょう。秋には幻燈師シリーズをまとめたコミックスも出るとのことですが、今のうちに読んでおいて損はないかと。

 YAHOO!コミック「幻燈師シリーズ」


<9・12>
・REXの不安材料(前回の続き)。
 ただ、REXは確かによくやっているとは思うんですが、雑誌を読んでいると、今ひとつ物足りないところもあります。
 それは、ひとつひとつのマンガのページ数が少なすぎること。
 今のREXの総ページ数は600ページ余り。それでいて、掲載作品数は、読み切りも含めて常時25作品以上はあります。これだけの数が読めるのはいいことでもあるのですが、反面、ページ数が少ない作品がかなり多く、そのためにかなり読み足りません。だいたい、月刊誌ならば30ページか、最低でも25ページくらいはほしいのですが、REXの場合、30ページを満たしているのはかなり少なく、20ページ前半、あるいはそれすらも届かない連載が少なくありません。これだけページ数少ないと、せっかく好きなマンガを読めても「あれ?もう終わり?」という感じで、まったく物足りないことが多いのです。

 ちなみに、今のガンガンは、連載が20程度でありながら総ページ数が1000ページを越えています。企画ページの多さや、「2Pギャグ」のような投稿ページもあるので、単純な雑誌の比較は出来ませんが、それでも個々の連載のページ数はかなり多いですし、作品の読み応えに関しては十分満足できます。(もっとも、ガンガンの場合、こちらはこちらで個々の作品の面白さにかなりの疑問があり、全部読むのがむしろ苦痛だったりするので、決していい雑誌というわけではありません。)

 そして、ここ最近のREXには、新連載に今ひとつぱっとしたものがないのも、少々不安です。編集部に大々的に推進されている「東方儚月抄」は、説明不足で原作ファン以外にはとっつきにくい作品になっていますし、それ以外の新連載はますますぱっとしないものが多い。なんとなく、創刊初期のころからの人気連載に対する依存度が高くなってきたように見えます。雑誌として、今ひとつ新規読者を獲得する魅力に欠けているのが、売り上げが伸び悩んでいる原因かもしれません。


<9・9>
・「正しい国家の創り方。」
 最初は試しに創刊号を買って以来、いつの間にか毎号買うようになったREXですが、相変わらず実に安定したラインナップを確保しており、今のスクエニ系(ブレイド、一迅社含む)雑誌の中では、最も読める雑誌のひとつであることは間違いありません。

 中には、かなり妙なマンガも多いのですが、そういうマンガがいきなり定着して人気を得たりするのであなどれません。最近では、この「正しい国家の創り方。」というマンガが、やたら面白いです。
 どんなマンガかというと、「マンガ家の担当編集になったきれいなお姉さんが、オタクなマンガ家の要求で恥ずかしい目に遭わされまくる」という、あまりにもバカバカしいマンガです。毎回コスプレで制服とかメイド服とかあり得ない服を着せられて恥ずかしがる姿がなんとも言えません。マンガ家を扱ったマンガというのは結構見られ、「マンガ家と担当編集者」の関係に注目したマンガも少なくありませんが、これほどバカバカしいマンガは初めてです(笑)。マンガ家と編集者という設定のはずなのに、まったくマンガの話が出てこないという・・・。ある種のオタクネタマンガだと言えますが、その中でも特に悪ノリが全面に出たマンガであることは間違いありません。なお、タイトルの「正しい国家の創り方。」は、作中でこのマンガ家が描いているマンガのタイトルにすぎず、これが政治系のマンガというわけでは全然ありません。

 作者は橘あゆんで、かつて同じ一迅社のゼロサムで、「疾風可憐迅雷小娘!」というマンガを描いており、割と女性向けのカラーの強いこの雑誌の中では、これは珍しく萌え系の要素が強く出たマンガでした。今回のマンガも、作者本来の色が強く出た作品であると言えるでしょう。

 個人的には、このマンガはかなり人気が出そうな気がします。ネットで流行りそうな系統のマンガでもありますし、コミックスが出たときにはとらあたりでフェアも開かれそうです。今はまだ話題になっていませんが、これは注目しても面白いのではないか。またREXで期待できそうな妙なマンガがひとつ現れました(笑)。

 橘あゆんホームページ「Studio honey bee-t」


<9・5>
・ようやく積みゲーが消化。〜最近の私的ゲーム事情〜
 このところ、長らく続けていた「テイルズオブファンタジア」(SFC版)がなんとか終了し、これまでに積んでいたゲームがすべて終了しました。ただ、積みゲーといっても、せいぜい2、3本程度で、大した量でもないんですが、たったそれだけでも消化するのにかなりの時間がかかってしまいます。その最大の原因は、紛れもなくこのサイトの更新です。週2回の更新にしてからというもの、その更新に追われる日々が続いていて、ゲームをやるための「まとまった時間」が取れなくなりました。アクションやシューティングならば短時間でも出来ますが、RPGやシミュレーションだと、ある程度長時間続けてやらないとうまく進まないので、その時間が取れないとなると、どうしてもやる気が薄くなり、ついつい短時間で出来るゲームに流れてしまいます。で、さらにその手のゲームから手が遠ざかるという悪循環で、想像以上に時間がかかってしまう。

 その上、マンガ雑誌を一カ月に最低6冊は読み(ガンガン・ガンガンWING・Gファンタジー・ヤングガンガン×2・コミックREX、一月おきにガンガンパワードも加わる)、コミックス(単行本)も一カ月に10〜15冊くらい買っているので(これでもマンガ読みの中では少ないほうかも)、その消化に時間をとられてさらにプレイ時間がなくなります。最近では、疲れた時に雑誌を読んで寝落ちするケースが頻発し、それも時間を浪費する原因のひとつとなっています。

 この「テイルズオブファンタジア」も、もういつ買ったのか分からないくらい前に買ったもので(確か一年半以上前に、遠くの店でSFCのソフトを運良く見つけて買ったのだと思う)、それを始めるまでに一年半、そしてクリアまでにニカ月。プレイ時間はせいぜい50時間程度なのに、それにニカ月もかかるとは、それだけ時間が取れていない証拠。その前にやった「FFタクティクス」や「世界樹の迷宮」も同じかそれ以上に時間がかかっているし、こんなことは昔ゲームばかりやっていた頃には考えられません。

 とにかく、サイトの更新作業で集中力が足りず、ついつい散漫に時間をかけてしまうのが問題。それは、作業中についついネットを見てしまうのが原因です。ひとつの更新に丸一日潰れることが珍しくなく、むしろ当たり前という状況を変えたい。将来的に物書きで仕事をすることに備えても、効率よく文章を書くスキルは常に求められますし。あとは、ついつい先延ばしがちな雑誌とコミックの消化を最優先で済ませる。元々、わたしは一切マンガを積むことはないですが、今後はその消化をさらに早めたい。あともうひとつ、疲れて寝てしまうという状況をなんとかする。無理に夜遅くまで作業するよりも、計画的に就寝したほうが結局時間は長く取れるみたい。

 しかし、長年の気がかりだった未消化ゲームを終えたことだし、次に何をやるか考えないと・・・。いや、ここ最近はサイトでやる大きな企画を立てているし、まずはそちらの仕事を先に済ませるべきか・・・。まあ、なんとか頑張ります。


<9・2>
・「電撃コミックガオ!」のリニューアルについて。
 今回、ギャグ王の休刊とその前のリニューアルの記事を書いていて思い出したのですが、最近、メディアワークスの「電撃コミックガオ!」でも、同じようにタイトルロゴのリニューアルが行われていました。「ギャグ王」が「Gag Oh!」へとリニューアルされたのと同様、こちらは「ガオ!」が「gao!」へと変わっています。同時に、表紙の装丁デザインが大幅にリニューアルされたのもまったく同じ。なんとなく表紙が白っぽくなった(ベースカラーが白になった)ところまで似ている。タイトルロゴのリニューアルでイメージを変え、白を基調とした表紙へのリニューアルで清新さを出そうという試みが、たまたま両者で一致したのかもしれません。

 こちらの「ガオ!」の場合、ギャグ王のようにいきなり廃刊するような雑誌ではありませんが、誌面が伸び悩んでリニューアルした、という点では同じだと思います。確かに、どうもこのところの電撃系雑誌は、今ひとつぱっとしない印象があって、中心雑誌の「電撃大王」はまずまずですが、オリジナル連載だけで構成された「電撃帝王」は昨年廃刊してしまいましたし、この「ガオ!」の誌面も今ひとつ。「電撃萌王」や「電撃マ王」まではちょっとよく分かりませんけど(これらはマンガ中心というわけでもありませんし)。

 この「ガオ!」、いつの間にか「電撃大王」との違いがあまりなくなってしまった上に、こちらの方が傍流になった感じで、今ひとつ雑誌の印象が薄い。連載作品の半分以上が、原作付きのコミックで占められているというのも、その一因かもしれません。数少ないオリジナル連載の中に、目立つものが少ないのが、最大の課題でしょう。「Venus Versus Virus」はもう旬が過ぎてしまっている感がありますし(面白いマンガではありますが)、それ以外だと、「エアリセ」や「ほのかLv.アップ!」あたりが最近の人気作品なのかな。でも、全体的に小粒感は否めない。
 むしろ、誌面で過半を占める原作付きコミックの方が、注目されている作品が多そうです。最近だと、「とらドラ!」「わたしたちの田村くん」の竹宮ゆゆ子原作2作品かな。 全体的に電撃文庫原作のコミックが多いのが、今のライトノベル人気を象徴していますね。これ自体は、中々面白そうな原作をコミック化したものが多いし、決して悪くはないと思うんですけど。


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