<東京アンダーグラウンド>

2001・11・8

 97年末の連載開始以来、コンスタントに人気を得て、ガンガンの中堅として屋台骨を支えてきた作品です。わたし個人としては、ハーメルンやグルグルや守護月天、最近ではハレグゥやSO2のような表に露出した人気作品よりも、こういった第二線で雑誌を支える存在のほうが好きだったりします。いや、ロトの紋章やハーメルンが全盛だったころでも、実際には浪漫倶楽部やCHOCO・ビーストの方が面白かったし。常に影で光る中堅作品があるのがエニックス系のいいところです。

 話がそれましたね。さて、この「東京アンダーグラウンド」はガンガン系では割と珍しい(珍しかった)ストレートな少年マンガ的な展開を見せるマンガです。一風変わったマンガの多いエニックス系の中で、唯一ストレートなところがあり、そのためか「外部の人」(*注)に対してもコンスタントな人気があるようです。ガンガン編集部にとっては雑誌を常に支えてくれる存在で、かつ幅広い読者層も獲得している、実に優等生的な作品であるといえるでしょう。
 その一方で絵柄やキャラクター的にいかにもエニックスらしいところがあり、エニックスファンとしても十分に楽しめるつくり。ある意味最近のエニックスを象徴している作品かも知れません。

(*注)「外部の人」
 わたしは普段エニックスを読まない人をこう表現します(笑)。

 さて、肝心の内容ですが、現代の東京地下世界を舞台にした格闘バトル系のマンガといっていいですかね。こう書くとオーソドックスですが、ストーリー自体が非常によろしいです。いや、大筋だけなら普通の勧善懲悪もので別に特筆すべきこともないんですが、やはりひとつひとつの展開、場面が面白く、ページをめくっていて純粋に楽しい。マンガってのはページをめくっていて楽しいかどうかがすべてです。

 あとは・・・やっぱり絵の魅力かな。この作品が第一作とは思えないほど絵が初期から完成しており、迫力がありながら一方ではとてもキレイな絵という印象がある。アクションシーンに見られる大胆な画面構成もいい。もっとも最近はかなり前から絵が荒れてきているのでこのあたりははやく調子を取り戻してほしいんですが。

 あとはキャラクターかなあ。うん、最初に新連載予告を見た時から好感度の高いキャラクターだなーとは思っていたんですが、まさかこれほどキャラクター人気が出るとは思ってもみませんでした。男性・女性読者ともにキャラ人気を獲得するあたりがいかにもエニックスらしい? その中でもやっぱりチェルシー・ローレックかな。うん、チェルシーだよ、チェルシー(笑)。

 と、いうわけで基本的には素直に楽しめるマンガなんですが、ひとつ致命的な欠陥(笑)が。そう、パクリ要素ですね。なんていうかいろんなマンガやゲームからいろんなものを引っ張ってきたがる性質が作者さんにありまして、探せば探すほど星の数ほど元ネタが見つかります(笑)。いや、普段あまりたくさんのマンガを読まないわたしでさえ結構気づくんだから、実際にはもっと多いのでしょう。だからこういった「パクリ」が気になってしょうがない人は多分ダメでしょう。わたしなんかは全然気にならないんですが。


2005・2・11

  <連載終了にあたって>
 はっきり言って、連載を続ければ続けるほどつまらなくなっていったと思う。序盤の、単行本4巻くらいまでが最も面白かった。
 まず、絵が良くない。絵柄がころころ変わり続け、さらには後半に行くにつれて絵に魅力がなくなり、最後の頃は読みにくいとすら感じた。序盤のすっきりした絵が一番魅力的だった。もともと絵で魅せる要素の強いバトルアクション作品なのだから、絵の魅力が減じたのは痛い。
 肝心の内容面もまるで面白くなくなった。特に、ガンガンがリニューアルして以降は、変に少年マンガを意識したような路線で、大して面白いと感じられなくなり、惰性で続いている印象でもあった。このマンガに関しては、初期の頃の、マニア的・オタク的とも言える時期の方が楽しかったと感じる。
 最終回もすっきりしない終わり方で、実に残念だ。初期の頃はガンガンのイメージを代表するかのような活躍を見せたマンガだっただけに、この終わり方は非常に寂しい。


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