<Comic Baton回答>
2005・7・3奈良早香子さんの「MINERVAのお部屋」より、Comic Batonが回ってきましたので、答えてみます。
1.Total volume of comic on my Bookshelf(本棚に入ってる漫画単行本の冊数)
実際に数えてみます。ちょうど150冊でした。
本棚に入れているのは、現在連載中のマンガで、連載が終わったものは物置に退去するようにしているので、冊数は案外少ないかも。では、物置に入れているものも併せて何冊かというと、これがよく分からない。6年ほど前に数えた時は600冊くらいだったが・・・。あれから多少購入ペースが鈍っているので、今は1000冊くらいか。うち95%以上がエニックス(関連)のコミックです。
どちらも、もしガンガン本誌(とブレイド)が今のようにならなければ、もっと購入冊数は伸びていたでしょう。このところガンガンコミックスをほとんど買わなくなりましたし。
2.Comic thought to be interesting now(今面白い漫画)
これはかなり悩む・・・。ガンガンと違い、WINGとGファンは堅調で、個人的にはどの漫画も好きなのですが、ここに挙げるほどのマンガかというとちょっと迷ってしまう。悩んだ挙句複数の雑誌から選んでみました。以下の通り。
「ヴィンランド・サガ」は、あの「プラネテス」の幸村誠の新連載。なんとマガジンでの連載である。北欧、アイスランドのヴァイキングを主役にした物語で、極めて重厚な描写で描かれており、物語も巧みで、非常に面白い。実在の歴史の要素がふんだんに出てくるのもいい。「プラネテス」同様、作者のしっかりとした考証の元で描かれているようだ。
- 週刊少年マガジンの「ヴィンランド・サガ」(幸村誠)
- ヤングキングアワーズの「ナポレオン−獅子の時代−」(長谷川哲也)
- 少年シリウスの「テレパシー少女『蘭』 ねらわれた街」(あさのあつこ/いーだ俊嗣)
- コミックブレイドの「DANCE DANCE DANCE!」(森田柚花)
- Gファンタジーの「ティルナフロウ」(福盛田藍子)
- ガンガンパワード・ガンガンWING・Gファンタジーの「ひぐらしのなく頃に」3部作(鈴羅木かりん・方條ゆとり・鈴木次郎)
- コミックゼロサムの「アダ戦記」(堤抄子)
正直、マガジンのような少年誌で人気が出るマンガかどうかは分からないが、しかし確実に面白いと思える、完成度の高いマンガだ。興味のある人は一度チェックしてもらいたい(特に、普段ジャンプしか読んでいない人は、是非マガジンのこの作品をチェックしてほしい)。「ナポレオン−獅子の時代−」は、もう単行本が3巻まで出ているマンガであり、「いまさら」とも思ったが、今のヤングキングアワーズで最も面白いマンガなのであえて紹介してみた。
タイトルどおり、英雄・ナポレオンの活躍を描いた歴史物なのだが、おそらく女性読者には人気が出ないであろう、男くさい絵柄と残虐シーンもありの苛烈な描写が持ち味のマンガだ。作者の長谷川氏は、原哲夫(「北斗の拳」)の元アシスタントだったそうで、絵的には非常に似ている。話の構成もよく、かなりのアレンジを加えつつも、フランス革命時代の歴史を丁寧に描いていて好感が持てる。あのロベスピエール閣下を筆頭に、革命時代の一癖も二癖もある個性的な革命家・政治家・軍人たちの描写が大いに笑える。
個人的には、今の時代の少年マンガよりも、このような原哲夫ばりの描写のマンガの方が好きだなと思う。「テレパシー少女『蘭』 ねらわれた街」は、先に講談社より創刊された「少年シリウス」の作品。シリウスで一番の収穫がこれかな。
あさのあつこの小説が原作で、ストーリーはそもそもしっかりしている上、繊細な描線で描かれた絵柄がこれまたいい雰囲気を出している。出てくる女の子がかわいすぎです。シリウスで最萌えのマンガであることは間違いない(笑)。
シリウスには、他にも小説原作のマンガが2つあり(「ぼくと未来屋の夏」(はやみねかおる/武本糸会)・「夏の魔術」(田中芳樹/ふくやまけいこ))、このふたつもやはり面白い。シリウスを見かけたらこの3つはチェックしてみてほしい。「DANCE DANCE DANCE!」は、今のコミックブレイドの新人作品の中で、唯一いけるだろうと期待しているもの。絵も内容もとてもよい。雰囲気のいい世界観とキャラクターの微妙な心理描写、社会性をも秘めたストーリーが魅力。地味な作品なので、あまり大きな人気は出ないかもしれないが、健闘してほしいところ。作者の別雑誌の作品である「NAKED BLACK」も面白い。
・・・って今月のブレイドで告知もなく休載とはどういうことなのでしょう。期待の星である森田さんまで休載するようでは、ブレイドは一体どうなるのか。「ティルナフロウ」は、先にGファンタジーで始まったほのぼの系ファンタジー。「ゆる萌え」という言葉が完璧に当てはまってしまうような、日常のまったりとした描写と優しい絵と雰囲気に萌えて癒されるようなマンガ。「まほらば」や「ぱにぽに」が気に入っている人は、このマンガもチェックしてほしい。
「ひぐらしのなく頃に」のスクエニでのコミック化3部作は、連載開始時点ではかなり心配したが、いざ始まってみるとどれもよかったので紹介する。
3者とも絵はよく描けており、聞くところによればストーリーも原作に忠実らしい。もちろん、原作を知らなくても十分に楽しめる。どれも読めるマンガだが、その中でも今のところ一番面白いと思えるのがガンガンパワード連載の「鬼隠し編」(鈴羅木かりん)。季刊連載なのが惜しまれる。ガンガンWING連載の「綿流し編」(方條ゆとり)は、3つの中で最萌え(笑)。Gファンタジー連載の「崇殺し」編(鈴木次郎)は、ギャグが最も面白いかな。スクエニ系以外でもうひとつ、「コンプエース」で連載が開始された「鬼曝し編」(鬼頭えん)も期待したい。「アダ戦記」は、堤抄子さんのゼロサムでの連載で、実はもうじき終わりそうなのだが、あまりにも話題になってないのでここで書いておく。
「エルナサーガ」シリーズでも見られる、作者の哲学・科学・政治等への興味がさらに拡大し、より哲学的な志向へとシフトした作品。このあまりにも衒学的な物語は、もはや一般層には到底人気が出るとは思えないが、それにしてもマニアの間ですら話題になっていないのは悲しい。もの凄く深い作品だと思うのだが。ストーリーやアクションなどの娯楽要素も秀逸。一巻の終わりの戦闘シーンは、今までこれほど面白いアクションシーンを見たことがない。
3.The last comic I bought (最後に買った漫画)
「たそがれのにわ」1巻(高坂りと・ガンガンコミックス)
4.Five comic I read to a lot, or that mean a lot to me (よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画)
5つしか選べないのはかなり厳しいかも。
やはり5つに絞るのはつらい。これ以外に「夢幻街」(水沢勇介)や「ナイトメア・チルドレン」(藤野もやむ)等も挙げたかった。
- 「聖戦記エルナサーガ」(堤抄子)
- 「浪漫倶楽部」(天野こずえ)
- 「刻の大地」(夜麻みゆき)
- 「王ドロボウJING」(熊倉裕一)
- 「HELLSING」(平野耕太)
「聖戦記エルナサーガ」は、文句なくエニックスのコミックで最高の作品。戦争を扱った深いテーマ、娯楽作品としても十分楽しめるストーリーや戦闘アクション、北欧神話をモチーフにした緻密な設定・世界観と、どこを取っても素晴らしい完成度を誇る。もはやこれ以上何も言うことはないだろう。「浪漫倶楽部」は、個人的には最高のマンガ。少年時代の「楽しい放課後」を舞台にしたファンタジックストーリー。さりとて幻想的な雰囲気だけのマンガでなく、日常的・現代的なテーマをも合わせ持っていて、深く心に残る作品だ。浪漫倶楽部の明るく個性的なキャラクターたちも魅力。天野さんの作品は、他のどれをとっても面白いが、個人的にはデビュ−作であるこれが最高。いまだにアニメ化の希望を捨てきれない。
「刻の大地」は、かつてエニックスでも最高の新人だった夜麻みゆきさんの傑作。初期Gファンタジーで連載された「レヴァリアース」、同じく初期ギャグ王で連載された「幻想大陸」の設定をまとめた、続編にして集大成的な作品。ガンガン中期から長らく看板作品として君臨していたが、諸事情により(・・・)Gファンタジーに移転させられ、以後調子を崩してしまい、とうとう未完のままで終了。最後があまりにも悔やまれる。
中世的な剣と魔法の世界を舞台にした典型的なファンタジーだが、決してありきたりな作品ではない。「魔物といかに共存するか」という深いテーマと、そのテーマを取り巻くかのような優しいキャラクターと雰囲気が最大の魅力。かといって単に優しいだけの作品ではなく、むしろ極めて苛烈な描写も多く見られるあたり、決して一筋縄ではいかない。実に深い作品だ。
個人的には、これまでで最も深くはまった作品。単行本の一巻は30回くらい読んだと思う。「王ドロボウJING」は、あの藤原カムイも認める素晴らしいディティールを持つ作品。緻密な世界観、言葉遊び的なセリフの面白さ、センス溢れるストーリー。総じてマニアックな支持者を持つ。
元々はボンボンの連載で、さすがにこれはわたしもチェックしていなかったが、本屋で大きく扱われているのを見て思い切って購入。これが大当たりで、以後何回と無く読みふけった(これは97年頃の出来事。あの当時は「刻の大地」や「浪漫倶楽部」にも大いにはまっていたので、わたしのマンガ人生の中では最高に幸せな日々だったと思う。)
「王ドロボウ」である主人公のジンが、相棒のキールと共に繰り広げる盗人冒険活劇。最初のうちこそ低年齢向けの少年マンガ的な要素が強かったが、次第に叙情的な雰囲気へと変貌していき、独特の感性で描かれる個性的な作品に昇華していった。7巻までがボンボンで連載され、以後タイトルを「KING OF BANDIT JING」と改題して別雑誌に移転するが、こちらの方は王ドロボウほどには面白くないような。ボンボン連載時の方がキレがあったと思う。
大体単行本の一巻程度でひとつの話が終わる(最初のうちはもうちょっと短い)。どの話も素晴らしいが、個人的には4巻の「第七監獄(セブンスヘブン)編」がベストだと思う。これは他の読者も大体同じような意見だろう。「HELLSING(ヘルシング)」は、かつての(今でも)ヤングキングアワーズの看板作品。極めて濃い個性的な描写とセリフ回し、マニアックでオタク的な設定とノリで一世を風靡した。吸血鬼ものだが、その異常な能力の描写は圧巻の一言に尽きる。
「ヘルシング+痕=月姫」「ヘルシング+剣+悪魔=デビルメイクライ」等の公式が成立するように、のちのオタク作品に与えた影響も極めて大きい。まさにオタクのバイブル的な存在であり、オタクにとってこのマンガを読んでいないということは有り得ない。
・・・このマンガは今でも大人気で、いまさら説明するまでもない作品だと思いますが、個人的には最初の3巻までが一番面白かったと思います。ストーリー的にもキャラクター的にもシンプルなこの頃が最高だった。ちなみに、ヤングキングアワーズ自体もこの頃が最盛期だった。
5.Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5名)
5人もいないですね。とりあえず親しいこのふたりで。おふたりともかなり忙しいみたいなので、無理にバトンを受け取らなくともよいです。
- 葉坂沙希也さんの「tender blue」
- 紫桜くうさんの「氷が3つ」
というか、忙しすぎてここを見ているかどうかも怪しいですが。
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